翻訳機ili(イリー)を使ってみた!特長や注意点を徹底レビュー

マリー
とにかくカンタンに使える翻訳機が欲しい~

それならili(イリー)がおすすめだよ!インターネット接続が不要で、使い方も簡単。詳しく紹介するね!
トライさん

話題の翻訳機「ili(イリー)」。見た目が可愛く、広告もとても上手なので、紹介動画などを見ているとつい「欲しい」という気にさせられます。

でも、iliはあくまで翻訳機。大切なのは、ちゃんと”使える”かどうか、つまりこちらの言葉(意思)がしっかり外国人に伝わるかどうかです。

そこでトライ翻訳機では、iliを実際に使ってみて、ちゃんと”使える”翻訳機かどうかチェックしてみました。この記事では、実際に使ったからこそ分かる「特長(メリット)」と「注意点(デメリット)」をどこよりも詳しくレビューします!

 

 

 

ili(イリー)とは?

 

「ili(イリー)」とは、株式会社Logbar(ログバー)が販売している海外旅行向けのオフライン翻訳機です。日本語から英語、中国語、韓国語の3か国語への翻訳に対応しています。(外国語から日本語への翻訳はできません)

※株式会社logbar(ログバー)は、恵比寿に本社を置く日本のベンチャー企業です

現在販売されている翻訳機のほとんどはクラウド型(インターネットに接続して翻訳する)ですが、イリーはオフライン型の翻訳機。つまりインターネットに接続せずに内蔵された辞書で翻訳するので、翻訳スピードが最速0.2秒と非常に速く、いつでもどこでも使えるのが特徴です。

オフライン型翻訳機にはクラウド型と比較して翻訳精度(翻訳の正確さ・適切さ)が劣るという弱点がありますが、イリーは「旅行会話向けのワンフレーズの翻訳」に特化したオフライン翻訳エンジン「STREAM(ストリーム)」を搭載することで、海外旅行時に持っていく翻訳機として十分実用に耐える翻訳性能を実現しています。

 

カラーと外観・サイズ

iliの本体カラーは「ホワイト」1種類のみです。

iliシリーズには本体カラーが黒いバージョンの「ili PRO(イリー・プロ)」もありますが、ili PROは事業者向けの翻訳機で、個人では購入できません。

※ili PROは接客に特化した翻訳エンジンを搭載したオフライン翻訳機です。ili PROについて詳しく知りたい方はこちら

 

マリー
iliのデザインってかわいいね!

そうだね、使いやすさとファッション性を両立しているよね。
トライさん

iliの魅力はその高いデザイン性にもあり。なんとこれまで「2017年度 グッドデザイン賞」(日本)、「アジアデザイン賞 2017 DFA銀賞」(香港)、「レッドドット デザイン賞2018」(ドイツ)という3つのデザイン章を受賞しています。

首からかけるとこんな感じ、とってもスタイリッシュです。

マリー
かっこいい!これなら旅行中ずっと首にかけておきたいな。

 

本体サイズ

iliの本体サイズは、約120×30×15mmとかなりコンパクト。重さはたった42gと、翻訳機業界でNo.1の軽さを実現しています。

iliとiPhoneSEの大きさを比較してみました。

iliの長さはiPhoneSEとほぼ同じくらいですが、細長く持ちやすい形状です。

主要翻訳機のサイズ比較表

翻訳機 画面サイズ 厚さ 重量
ili なし 120mm 30mm 15mm 42g
arrows hello 3.0インチ 118mm 50mm 13mm 101g
ポケトークW 2.4インチ 110mm 59.8mm 15.8mm 100g
iPhoneSE(参考) 4インチ 123.8mm 58.6mm 7.6mm 113g

iliのサイズを主要な翻訳機と比較してみました。

iliは画面がない分、重量は他の翻訳機の2分の1以下。非常に軽いので、一日中持ち歩いたり、首にかけておいたりしても全く負担になりません。

マリー
iliはSサイズの卵1個の重さより軽くできているんだって!

 

 

 

iliの使い方

iliの一番の長所は、とにかく使い方が簡単!なところです。

iliにはたった3つのボタンしかありません。側面に、電源ボタンとサイドボタンがあります。

 

そして表面の一番大きいボタンが、翻訳の時に使うメインボタンです。

電源ボタンで電源をONにして、メインボタンを長押ししながら翻訳したい言葉を日本語で話すだけで、話した言葉を外国語(英語・中国語・韓国語)に翻訳してくれます。

もう一度同じ言葉を相手に伝えたい場合は、メインボタンをクリック(短く押す)すれば、直前に翻訳した言葉がもう一度再生されます。(リピート機能)

自分が話した言葉が正しく認識されているかどうか確かめたい場合は、サイドボタンをクリックしましょう。iliが自分の話した言葉をどのように認識したか確かめることができます。(認識再生機能)サイドボタンを長押しすれば、英語→中国語→韓国語→英語…の順で翻訳言語を切り替えることができます。

▼iliの操作方法を動画でまとめてみました。

 

iliの使い方まとめ

  1. 電源ボタンで電源を入れる(メインボタンを押すだけでも電源はONになります)
  2. メインボタンを押しながら話すと、翻訳される
  3. もう一度再生したい場合は、メインボタンを短く押す
  4. 自分の話した言葉(日本語)を確認したい場合は、再度ボタンを短く押す
  5. 翻訳言語を切り替えたい場合は、翻訳ボタンを長押しする

iliの操作方法はこれで全部。とにかく簡単なので、電子機器の操作が苦手な方、年配の方でも問題なく使えると思います。

マリー
とっても簡単だね!いろいろ翻訳してみたいな

 

iliの翻訳精度を検証!ポケトークWと比較

iliの翻訳精度(翻訳の正確さ・適切さ)はどの程度のレベルなのか、翻訳精度No.1のポケトークWと比較検証してみました。

iliとポケトークWの双方で同じ日本語の文章を英語と中国語に翻訳し、以下の規準で翻訳結果を採点して合計点を比較します。

▼採点基準

5点

完璧な翻訳。意味が通じ、なめらかで自然な文章になっている。

4点

多少不自然な点はあるものの、意味はしっかり通じる。

3点

なんとか全体の意味が理解できる

2点

意味が分かりにくい、一部しか理解できない

1点

意味が分からない
0点 そもそも翻訳できない

※採点は当サイト独自の規準です。

※例文と翻訳者による翻訳結果は、JTBパブリッシング発行「ひとり歩きの会話集 英語」、「ひとり歩きの会話集 中国語」から引用させていただきました。

 

日本語→英語の翻訳精度を比較

1.デルタ航空3便ロサンゼルス行きのお客様はただいまより搭乗を開始いたします。

翻訳者による翻訳Departing passengers on Delta Airlines Flight 003 for Los Angeles are now boarding.

iliDeparting passengers on Delta Airlines Flight 003 for Los Angeles are now boarding.

デルタ航空3便ロサンゼルス行きのお客様はただいまより搭乗を開始いたします。 5点

ポケトークWCustomers of Delta Airlines 3 to Los Angeles will start appearing now.

デルタ航空3ロサンゼルス行きのお客様がただいま現れはじめます。 2点

評価

ポケトークは、”搭乗”を「登場」と認識してしまったため、おかしな翻訳結果になっています。一方、iliの翻訳結果は「ひとり歩きの会話集 英語」に載せられている翻訳結果と全く同じで、完璧な翻訳になっています。という訳で、ポケトークは2点、iliは5点です。

 

2.ゴルフをしたいのですが、近くに適当なコースはありますか?

翻訳者による翻訳I’d like to play golf. Are there any golf courses around here?

iliI’d like to play golf. Are there any golf courses in the visual? 

ゴルフをしたいのですが、視覚的なコースはありますか? 2点

ポケトークWI would like to play golf, but are there any suitable courses nearby?

ゴルフをしたいです。でも近くに適当なコースはありますか? 4点

評価

ポケトークは、”ゴルフをしたいのですが”という部分を「ゴルフをしたいんだけど、でも…」のような意味ととらえて翻訳してしまったようです。それでも意味は分かりますので4点としました。

iliは話した言葉をうまく認識してくれず、「ゴルフをしたいのですがしかくに適当なコースはありますか」と認識してしまったため、意味の分からない翻訳結果になっています。よってiliは2点です。

 

日本語→中国語の翻訳精度を比較

1.中国国際航空1209便西安行きのお客様はただ今より搭乗を開始いたします

翻訳者による翻訳乘坐飞往西安的中国国际航空1209航班的旅客,现在开始登机了。

ili中国国际航空1209次航班前往西安的旅客现在开始登机。

中国国際航空1209便西安行きのお客様は只今より搭乗を開始いたします。 5点

ポケトークW中国国际航空1209次航班前往西安的乘客现在开始登机。

中国国際航空1209便西安行きのお客様はただ今より搭乗を開始いたします 3点

評価

多少表現は異なりますが、完璧に意味が伝わる文章なのでどちらとも5評価です。

 

2.8時に予約した佐藤です。すみません、予約を取り消したいのですが。

翻訳者による翻訳我叫佐藤,八点订了做。对不起,我想取消预订。

ili我是预定在8点的佐藤。对不起,我想取消预订。

8時に予約した佐藤です。ごめんなさい、予約を取り消したいです。 5点

ポケトークW我是预约了8点的佐藤。不好意思,我想取消预订。

8時に予約した佐藤です。すみません、予約を取り消したいです。 5点

評価

こちらも多少表現は異なりますが、完璧に意味が伝わる文章なのでどちらとも5評価です。

 

検証結果

iliとポケトークの翻訳精度を比較した結果、採点は以下のようになりました▼

  ili ポケトークW
英語のフレーズ① 5点 2点
英語のフレーズ② 2点 4点
中国語のフレーズ① 5点 3点
中国語のフレーズ② 5点 5点
合計点 17点 14点

ili17点ポケトークW14点と、なんとiliの方が高い点数になりました!

もちろん、2言語を2文ずつしか翻訳していませんので、この結果だけで両者の翻訳精度を判断することはできませんが、少なくとも海外旅行で使うようなワンフレーズの言葉に限れば、iliの翻訳精度はポケトークに匹敵するレベルと言えそうです。

普通、オフライン翻訳の翻訳精度はオンラインでの翻訳に比べてかなり劣るんですが、オフライン翻訳でここまで高い翻訳精度を実現しているというのは驚きです。(※例えば、KAZUNA eTalk 5のオフライン翻訳精度は、オンライン翻訳時の3割程度

ただし、iliは長文や1度に2文以上の翻訳はできませんので注意してください

 

旅行会話に限れば翻訳精度は非常に高い

iliの翻訳精度をさらに検証するために、JTBパブリッシング発行の「ひとり歩きの会話集 英語」に収録されている旅行用のフレーズの中から500のフレーズを選び、iliに翻訳させて正しく翻訳されるかどうか確認してみました。

すると…ほぼ100%に近い確率で正しい英語の表現に翻訳してくれました。

正しく翻訳されなかったのは、「朝食がまだ来ていません。早くしてください」など、文章が2つに分かれている場合と、言葉がはっきりと認識されなかった場合だけでした。(後者の場合ははっきりと話しなおすことで正しく翻訳されました)

マリー
すごーい!iliを持っていけば、旅行会話の本を持って行かなくても大丈夫かも。

そうだね。本の場合は自分の話したい言葉を探すのに時間がかかってしまうけど、iliなら必要なときに必要な言葉をすぐ伝えられるからとても便利だよ。
トライさん

 

旅行以外で使う言葉も”意外と”翻訳できる

ili公式サイトによると、”iliはあくまで海外旅行向けの翻訳機として設計されているので、旅行の時によく使う言葉以外の翻訳は苦手としている”ということです。

そこで、本当に旅行で使う言葉以外は翻訳できないのかどうか検証するために、DHC発行の「英会話ビジネスひとこと辞典」に収録されているビジネス用のフレーズの中から100フレーズほどを選び、iliが正しく翻訳できるかどうか確認してみました。

結果は、なんとほぼ100%の確率で正しく翻訳。「名刺とカタログを置いて行ってください」→「Please leave your card and catalogs.」や「この企画の目的は何ですか」→「What's the objective of the project?」など、旅行ではとても使いそうもない言葉にもしっかり対応していました。

この結果から分かるように、iliは長文でなければ旅行以外で使う言葉も”意外と”正しく翻訳してくれるので、旅行先の色々な場面で役立ってくれると思います。

 

ili(イリー)の特長は?

iliには以下のような特徴があります。

iliの特長

  • ネット接続不要
  • 翻訳速度が速い
  • 購入後のサポートが充実。LINEでも質問できる
  • ネックストラップ付属

iliを実際に使ってみて良かった点を紹介するね。
トライさん

 

ネット接続不要

iliはオフライン型翻訳機なので、翻訳にインターネット接続は一切必要なし!いつでもどこでも使うことができます。

インターネットに接続して翻訳するクラウド型翻訳機の場合、インターネットにつながらない場所では翻訳をすることができないので、この点もiliのメリットです。

海外ではインターネット環境が不安定だったり、ネットに繋がっても速度が遅かったりすることもありますが、iliなら、ここはネットつながるかな…なんて余計なことは気にせずに、相手とのコミュニケーションだけに集中することができます。

電波を一切利用しないので、飛行機の中でも問題なく利用可能。

 

トライさん
状況によっては飛行機の中で使わないように指示される場合もあると思いますので注意してください。ぼくは以前中国に行ったとき、スマホを機内モードにして読書をしていましたが、問答無用で電源をOFFにするように注意されました…。

 

また、インターネット接続不要なので、もちろんネットに接続するための初期設定をする必要もなし。箱から取り出してスイッチを入れるだけですぐに使い始めることができます。

ただし、iliを購入した場合まず最初に「iliアプリ」をダウンロードしたPCかMacに接続(付属のケーブルを利用)してiliを最新の状態にアップデートする必要があります。

アップデートしなくても使うことはできますが、アップデートによりili内蔵の翻訳エンジンが更新されたり、バグが修正されたりするので、PCやMacをお持ちであれば最初にアップデートしておきましょう。

iliアプリダウンロードページ:https://iamili.com/ja/ilitraveler/download/iliapp/

 

アップデートのリリースについては、ili公式サイトの「お知らせ」ページでチェックできるので、旅行に行く前などにチェックしておくといいかもしれません。

 

翻訳速度が速い

iliの翻訳速度は最速0.2秒。ライバルの翻訳機ポケトークの翻訳速度は1~3秒ほど(WiFi接続の場合)なので、iliの翻訳速度はポケトークよりも最大5倍ほど速いことになります。

旅行先で翻訳機を使うシチュエーションには、買い物をしている時、空港・駅や娯楽施設でチケットを買うとき、食事の注文をするときなど、相手とゆっくりと話していられない場合も多いです。後ろにお客さんが並んでいたりするとプレッシャーを感じて、翻訳時間1秒でも長く感じてしまうもの。

その点iliなら、話した言葉を文字通り”一瞬”で翻訳してくれるので、余計なストレスを感じずに会話に集中することができます。

※iliの翻訳時間は、翻訳する言葉の長さによって変わります。翻訳する言葉が長いほど、翻訳にかかる時間も長くなります。

 

ネックストラップ付属

iliにはストラップホールがついていて、付属のネックストラップをつけて首にかけて使えるようになっています。

他の翻訳機ではたいていストラップは別売りなので、うれしいポイントですね。

 

ネックストラップはiliの下側に取り付けるようになっているので、手に取ればサッと使えます。

旅行中首にかけておけば、落としたり紛失したりする心配はないですし、使いたいときにすぐ使うことができて便利です。

マリー
旅行中使いやすいように考えられているんだね!

そう。ポケットに入れておくよりも無くしにくくて安心だし、必要なときにサッと手に取れるよ。
トライさん

 

購入後のサポートが充実。LINEでも質問できる

iliは、購入後のサポートがとても充実しています。

▼公式サイトを見ると、不具合があった場合だけでなく使い方が分からない場合でも対応してくれるとのことなので、電子機器の操作に自信がない方が購入する場合も心強いです。

しかも、電話とメールだけでなくLINEでも質問することができます。LINEで問い合わせをしたい場合は、https://line.me/R/ti/p/%40iki0591iにアクセスし、QRコードでイリー公式アカウントをLINEの友だちに追加しましょう。

LINEの問い合わせ窓口営業時間は、平日の10:00~20:00です。iliの使い方に関する質問でもちゃんと対応してくれるのかどうか、実際にLINEで問合せをしてみました。

▼金曜日の21:52に問い合わせしたところ、すでに営業時間外だったのでこんなメッセージが来ました。

 

▼その後、月曜日の午前10:23に質問に対する回答を送ってくれました。とても丁寧な対応です。

 

 

マリー
へぇ~。電話とかメールで問合せをするのはちょっと緊張するけど、LINEなら気軽に質問できるね!

そうだね。購入後のサポートをしっかりしてくれるのも、iliのいいところだね。
トライさん

 

 

ili(イリー)の注意点は?

マリー
ili使ってみたくなっちゃった。

とってもいい製品だよね。でも注意点もいくつかあるから、買う前にしっかりチェックしておいてね。
トライさん

iliの注意点

  • 長文・2文以上の翻訳は苦手
  • 一方向翻訳しかできない
  • 翻訳結果がテキスト表示されない
  • 翻訳履歴が1つしか確認できない
  • 翻訳できるのは3か国語のみ
  • 音量調節ができない
  • バッテリー残量が分かりにくい
  • 口に近づけなければ使えない

 

長文・2文以上の翻訳は苦手

iliはワンフレーズの翻訳に特化しているため、長文や2文以上の文章の翻訳をすることはできません。

▼iliを購入するとついてくる「iliトラベルブック」では、iliの上手な使い方が紹介されています。

「メーターを動かしてください」や「ここまでの料金はいくらですか」など、iliで翻訳するのに適している短いフレーズの例が紹介されていますね。この例から分かるように、漢字も含めて20文字程度までの短いフレーズであれば、iliはほぼ完ぺきに翻訳してくれます。

▼一方、iliで長文を翻訳しようとすると、以下の動画のようになります。

iliでかなり長い文章を翻訳しようとしたところ、「ワンフレーズでお願いします」と翻訳を拒否されてしまいました…

iliはあくまでワンフレーズ専用の翻訳機なので、長い文章を翻訳したい場合は、文章を2~3回に分け、1回に翻訳する文章を短いフレーズにして翻訳しましょう。

 

一方向翻訳しかできない

これは非常に重要なポイント。iliは「一方向専用」つまり日本語を外国語に翻訳するための翻訳機なので、外国語を日本語に翻訳することはできません

iliを使って外国人に質問をした場合、相手は外国語で質問に答えてくれることになりますが、その答えを日本語に翻訳する方法はありません。

ポイント

そこで、なるべく相手が「はい」か「いいえ」で答えられる質問をすれば、相手の答えを理解しやすくなるので上手にコミュニケーションをとることができます。

相手の話していることを知りたい場合や外国人としっかり”会話”したい場合は、iliでは役に立ちません。ポケトークなど「双方向翻訳」に対応している翻訳機を使いましょう。

 

海外版(英語・中国語入力モデル)発売開始!

2018年5月22日から、ili公式オンラインストアで海外版(英語入力モデル、中国語入力モデル)のiliの販売が開始されました!

▼英語入力モデルでは、英語から日本語・中国語・スペイン語に翻訳することができます。

 

▼中国語入力モデルでは、中国語から日本語・英語に翻訳することができます。

価格は英語入力モデル、中国語入力モデルとも、通常モデル(日本語入力モデル)より5,000円高い24,800円(税抜)ですが、初回入荷分のみ22,800円(税抜)で購入することができます。

※特別価格での販売は、2018年5月31日で終了しました。

どちらも日本語入力モデルと同じように一方向翻訳しかできませんが、お店を経営しておられる方など外国人旅行者を迎える機会が多い場合は、英語・中国語入力モデルを備えておくといいかもしれません。

旅行者が英語か中国語を話す方であれば、貸してあげることで接客・案内の際にコミュニケーションをとりやすくなります。

マリー
これを外国人に使ってもらえば、相手が何を言っているか分かるね!

そうだね。日本に来る外国人旅行者の中でも、英語と中国語を話す人は特に多いから、持っておくと役立つと思うよ。
トライさん

 

翻訳結果がテキスト表示されない

▼ポケトークなど、ディスプレイのある翻訳機では以下のように翻訳結果を音声だけでなくテキスト表示でも確認することができますが…

「これはいくらですか?」を英語と中国語に翻訳

iliにはディスプレイがないので、翻訳結果をテキストで確認することができません

翻訳結果がテキストで表示されれば、表示されている単語や漢字(中国語の場合)を見ることで自分の話した言葉が正しく翻訳されているかどうかが”なんとなく”分かることもありますが、iliの場合はそれができません。

また、会話している相手としても、iliが翻訳した機械的な音声を耳で聞きとって理解するしかないので、目(テキストを見る)と耳(音声を聞き取る)で認識するよりも意味をつかみにくいことがあります。

ポイント

そこで、iliで翻訳した言葉が相手にうまく伝わらない場合はまず「認識再生機能(サイドボタンをクリック)」で自分の話した言葉が正しく認識されているかどうか確かめましょう。

正しく認識されているのに相手に伝わらない場合は、うまく翻訳されていない可能性があります。この場合は文章をもっと短く、簡単にするなど違う表現に言い換えてもう一度iliで翻訳してみましょう。

 

翻訳履歴が1つしか確認できない

iliのライバル翻訳機「ポケトーク」は翻訳履歴を確認・再生できますが、iliでは、翻訳履歴を直前の1件のみしか確認・再生することができません。

 

トライさん
ただし、もう一度同じ言葉を相手に伝えたい場合は同じ言葉をまた話せばいいだけなので、この点はそれほど大きなデメリットではないと思います。iliの1つの特徴としてご紹介しました~

 

翻訳できるのは3か国語のみ

2018年10月現在、iliが対応している翻訳言語(出力言語)は、英語・韓国語・中国語(普通話)の3か国語だけです。この3言語だけでも、日本人に人気の海外旅行先の多くをカバーできますが、この3つ以外の言語が話されている国へ旅行に行く場合は、「ポケトーク」など他の翻訳機を持っていきましょう。

ili公式サイトによると、「他の言語についても順次開発を進めていきます」とのことなので、今後の展開に期待したいですね。

 

音量調節ができない

できるだけ操作方法をシンプルにするためなのか、iliには音量調節ボタンがなく、音量を調節することができません。

▼iliとポケトークの音量を比較した動画はコチラ

動画を見ると分かるように、iliは音量がかなり大きめに設定されているので、静かな場所で使うとili独特のかん高い声の出力音声があたりに響き渡ってかなり恥ずかしい思いをします。

▼iliの音量を調節するには、とってもアナログな方法ですがスピーカーの部分を指でふさぎましょう。

 

バッテリー残量が分かりにくい

▼iliのバッテリー残量が残りわずかになると、翻訳結果を再生するときのLEDライトの色が黄色になります。

写真では色が分かりにくいですが、丸で囲んだLEDの色が黄色になります。(普段は緑色)

このように、iliはバッテリーが減ってくるとLEDの色で一応知らせてはくれるのですが、「翻訳結果を再生するときの」LEDの色が緑色から黄色になるだけなので、とても気がつきにくいです。

また、スマホのようにバッテリー残量が目盛やパーセンテージで表示されるわけでもないので、あとどのくらいの時間使えるのかも分かりません。

旅行中iliのバッテリーが減っていることに気づかず、突然バッテリーが切れてしまった…なんてことになったらとても不便なので、iliを旅行に持っていく場合は念のため毎晩充電することをおすすめします。(全く使わない場合でも、少しずつバッテリーは減っていきます)

▼ちなみに、iliは付属のmicroUSBケーブルで充電します。

バッテリーがどれくらい持つのか、独自に検証してみました。

iliを満充電後、JTBパブリッシング発行の「ひとり歩きの会話集 英語」に収録されている旅行用のフレーズを2時間半ひたすら翻訳。

日本語を英語に翻訳したあと、サイドボタンを押して自分が話した言葉が正しく認識されているかどうか確認し、次の言葉を翻訳する、という単純作業をひたすら繰り返しました。

約25秒で1つの言葉を翻訳し、2時間半で翻訳したフレーズは合計600フレーズ。ここまでヘビーに使ってもバッテリーが切れることはありませんでした。(LEDは黄色になりました)

満充電にかかる時間は約3時間なので、寝ている時間に充電しておけば旅行中丸一日使い続けてもバッテリーがなくなってしまうということはないと思います。

マリー
おつかれさま…トライさんひまだね~

それを言わないで…。本当はバッテリーが切れるまで試してみたかったんだけど、意外とiliのバッテリーが長持ちだったから2時間半で力尽きてしまいました。
トライさん

 

口に近づけなければ使えない

公式サイトによると、iliはノイズキャンセリングマイクロフォンを採用しているようですが、実際のところ音声認識性能はあまり高くありません。

▼iliとポケトークの音声認識性能を比較して動画にしてみました

動画を見ていただくと分かるように、iliを口から10センチ以上離してしまうと話した言葉が正しく認識されなかったり、全く認識されなくなったりして使えなくなってしまいます。

iliを使う時は、意識してかなり口に近づけてから話しましょう。

 

まとめ ili(イリー)はどんな人におすすめ?

最後に、もう一度iliのメリット・デメリットをまとめてみます。

iliのメリットは以下9個です。

iliのメリット

  • 使い方が簡単
  • 見た目がかわいい・おしゃれ
  • 首にかけて使いやすい
  • 軽い
  • ネット接続不要
  • 翻訳速度が速い
  • 旅行会話の翻訳に最適
  • 旅行以外で使う言葉も”意外と”翻訳できる
  • 購入後のサポートが充実。LINEでも質問できる

一方、iliのデメリットは以下8つ

見出し(全角15文字)

  • 長文・2文以上の翻訳は苦手
  • 一方向翻訳しかできない
  • 翻訳結果がテキスト表示されない
  • 翻訳履歴が1つしか確認できない
  • 翻訳できるのは3か国語のみ
  • 音量調節ができない
  • バッテリー残量が分かりにくい
  • 口に近づけなければ使えない

iliは海外旅行向けの翻訳機として特化して開発されているので、翻訳の正確さや長文翻訳への対応などに関しては「ポケトーク」など他の翻訳機より劣ります。

それでも、インターネットに接続しなくていい翻訳機は今のところiliだけですし、使い方もとても分かりやすいので手軽さ・使いやすさという面ではiliが最高峰です。サポートが手厚いのも安心できる点ですね。

iliは英語・韓国語・中国語の旅行会話本を1つにして、小さいデバイスにまとめたような翻訳機。海外旅行に旅行会話の本を持って行こうかな?と思っている方には、本よりもiliを持って行くことをおすすめします。

本と違って「こんな時はどう言ったらいいんだっけ…?」とページをめくってフレーズを探す必要はなく、必要なときに必要な言葉をすぐ相手に伝えることができるので圧倒的に便利です。

ただし、iliはあくまで「一方向翻訳」しかすることはできません。相手の話していることを理解したい場合は役に立たないので、外国人と会話したい場合、海外からの旅行客に対応したい場合などは「ポケトーク」など「双方向翻訳」ができる別の翻訳機を探してください。

iliの価格は?

  • 税抜19,800円

 

ili(イリー) 翻訳機の詳細レビュー

本当に接客で使える?翻訳機「ili PRO」を実際に使って徹底レビュー!

2019/6/24  

オフラインで使える接客用の翻訳機としてログバーから発表された「ili PRO(イリー・プロ)」。 月額2,980円~で外国人向けの接客対応に特化した翻訳機(ili PRO)が利用でき、しかも緊急時の電 ...

Copyright© トライ翻訳機 , 2024 All Rights Reserved.