ランジーの価格と口コミ評判は?比較で分かるメリットとデメリット

ランジー(Langie)は、2018年3月9日に発売された最新の翻訳機。すでに話題になっているポケトークやイリーに続いて発売された、言わば「第3の翻訳機」としてその実力が注目されています。

発売されて間もないということもあり、ランジーについてはネット上にもまだほとんど口コミや評判が出てきていませんが、この記事ではポケトークやイリーとの比較で分かるランジーのメリット、デメリットをご紹介します!

 

 

ランジーとは?

ランジーは、東江物産が販売しているクラウド/オフライン型の翻訳機です。

もともと香港の「COMET INNOVATION(コメット)」という電子辞書メーカーが開発したものを、貿易会社である東江物産が輸入して販売しています。

インターネットに接続していれば52言語、オフラインでも12言語の翻訳に対応していて、日本語で話した言葉を1~2秒で外国語に翻訳し、音声とテキストで相手に伝えてくれます。

また、双方向翻訳に対応しているので、外国語を日本語に翻訳することも可能。ランジーが1台あれば、お互いの話す言語が理解できなくても外国人と会話することができます。

▼操作はスマホと同じようにタッチパネルで行います。

 

他の翻訳機ではあまり見られない個性的な見た目の理由は、上部にある大きなスピーカー。表と裏両方にスピーカーがついているので、出力された音声が相手に良く聞こえます。

また、ノイズキャンセル機能付きのマイクも表と裏両方に搭載しているので、人ごみなど騒々しい場所でも、話した言葉をしっかり聞き取ってくれます。

 

▼側面には音量ボタンがあり、ボリューム調整が可能。

 

▼底面にはmicroSDカードスロット(最大32GB)があり、microSDカードに保存した動画や音楽を再生することもできます。

 

▼ランジーの価格は税抜29,790円、カラーはシルバーとホワイト(2018年6月下旬発売予定)の2色から選択可能です。

 

 

ランジーのメリット

ランジーを他の翻訳機と比較してメリットと言えるのは以下6つです。

ランジーのメリット

  • 双方向翻訳が可能
  • オフライン翻訳が可能
  • 発音補助用のローマ字が表示される
  • グループ翻訳機能あり
  • 基本単語学習機能あり
  • 画像検索機能あり

それぞれの点を詳しく解説していきます。

 

 

双方向翻訳が可能

ランジーでは、2言語間の双方向翻訳が可能です。

▼例えば設定画面で、青を日本語、黄色を英語に設定した場合、

本体表面の青いボタンを押しながら日本語を話せば、話した言葉が英語に翻訳されて画面にテキスト表示されると同時に、本体裏面のスピーカーから英語で音声出力されます。

反対に、本体裏面の黄色いボタンを押しながら英語を話せば、話した言葉が日本語に翻訳されて画面にテキスト表示され、本体表面のスピーカーから日本語で音声出力されます。

翻訳言語は日本語と外国語だけでなく、外国語同士に設定することも可能です。

ランジーがあればこちらの言葉を相手に伝えるだけでなく、お互いの言葉を理解して会話ができるので、海外旅行はもちろん、日本に来た外国人旅行者の接客など様々な場面で利用できそうです。

 

オフライン翻訳が可能

ランジーはGoogleの翻訳エンジンを利用した「クラウド型」の翻訳機です。

そのため、翻訳の際は基本的にWiFi接続が必要ですが、以下の12言語に限りインターネット接続なしでも翻訳をすることができます。

オフライン翻訳が可能な12言語

日本語・英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語・ロシア語・中国語・韓国語・インドネシア語・オランダ語

同じ双方向翻訳機のポケトークはオフラインでは翻訳できませんので、この点はランジーのメリットです。

ただしオフライン翻訳はランジーに内蔵された言語データを利用して行うため、翻訳精度(翻訳の正確さ)はオンラインの場合に比べて劣り、語彙も限られたものになります。

オフライン翻訳はあくまでWiFiが使えない場所だけで使うための応急的な機能と考えておきましょう。ランジーをオフラインで利用する場合は、簡単なフレーズを何回かに分けて翻訳し、相手に伝えるようにするといいかもしれません。

 

発音補助用のローマ字が表示される

ランジーでは、アルファベットを使わない言語(中国語・韓国語・アラビア語など)に翻訳した場合、発音補助用のローマ字が併記されます。

ランジー公式サイトより

中国語の場合はピンインに加えて、初心者が中国語を発音するうえで欠かせない「四声アクセント記号」も表示されるということです。

ランジーを使って会話をする場合は必要ない機能ですが、ランジーを辞書代わりとして使って学習をする場合は非常に役立つと思います。

これはポケトークやイリーにはない、ランジーだけの機能です!

 

グループ翻訳機能あり

▼ランジーでは、複数台(最大5台まで)のランジーをWiFi接続でペアリングさせて「グループ翻訳」をすることができます。

例えば画像のように、日本語で「ありがとう」と伝えた言葉をそれぞれのランジーで設定した言語(英語で「Thank you」、ドイツ語で「Danke」、フランス語で「Merci」など)に同時に翻訳し、テキスト表示と音声出力することができます。

会議や教育現場などで活用できそうな機能ですね。

 

基本単語学習機能あり

ランジーでは「基本単語学習機能」を使って、対応する39言語の基本的な単語を学習することが可能です。言語学習アプリのように楽しんで単語を学ぶことができそうですね。

ただし、今のところ学習できる単語はかなり少なく、2018年5月の時点では、230個の基本単語が13カテゴリーに分かれて収録されているということです。今後のアップデートでさらに学習機能が充実することを期待したいと思います。

 

画像検索機能あり

ランジー独自の面白い機能が、「画像検索機能」。

翻訳機に共通する大きな弱点は、「固有名詞(超有名なものを除く)をうまく訳せない」というものです。地名や人名を相手に伝えたくても、翻訳機がうまく訳してくれず伝わらない…ということはよくあります。

そんな時に役立つのが「画像検索機能」です。WiFi接続が必要ですが、話した言葉を画像検索して表示してくれるので、言葉では伝わらないことを画像で伝えることができます。

▼例えば、「東京タワー」と検索すれば、

東京タワーを画像で表示してくれます。右のように、画面を上にスワイプすれば、次の画像が表示されます。

 

 

ランジーのデメリット

ランジーのデメリットとして主なものは以下3つ。

ランジーのデメリット

  • SIMが使えない
  • 音声出力できる言語数が少ない
  • サイズが大きく、重い

それぞれの点を解説します。

 

SIMが使えない

ランジーにはSIMスロットがなく、SIMを入れてデータ通信をすることができません。そのため、翻訳をする際には基本的にWiFiに接続する必要があります。

常にWiFi環境のある場所でランジーを使うのであれば問題ありませんが、WiFiに接続できない場所では、翻訳精度が低く対応言語の少ない「オフライン翻訳」しかできないため、旅行にランジーを持っていく場合はモバイルWiFiルーターを同時に持っていくことが必須になります。

他の翻訳機の中にはポケトーク、ez:commuなど本体にSIMを入れてWiFiがない場所でも通信ができるものがありますので、この点はぜひ改善していただきたいと思います。

ポイント

※ただし、オフライン翻訳の精度が高ければ話は別ですので、この点はまた検証でき次第追記したいと思います。

 

音声出力できる言語数が少ない

ランジーはオンライン翻訳時、52言語の翻訳に対応していますが、そのうち翻訳結果を音声出力できるのは33言語だけです。

残りの19言語は、日本語から翻訳した場合翻訳結果が画面にテキスト表示されるだけなので、相手に画面を見せて伝えるしかありません。

同じ双方向翻訳機のポケトークは、63言語で音声出力に対応していますので、この点はランジーのデメリットです。今後のアップデートで、さらに音声出力できる言語が増えてくれることを期待したいですね。

 

サイズが大きく、重い

ランジーのボディサイズは、ライバル翻訳機のポケトークやイリーと比較すると、かなり大きめとなっています。

▼主な翻訳機の大きさ比較

翻訳機 サイズ(高さ×幅×厚さ) 重量
ランジー 148×48×17mm 125グラム
ポケトーク 110×60×16mm 90グラム
イリー 121.8×33×13mm 42グラム

▼大きさをイメージしやすいように、ランジーとiPhoneXの大きさを比較してみました。(今回は実際に購入していません。画像を並べてみただけですので参考にご覧ください)

ランジーの大きさは長さ148mm×幅48mm×厚さ17mmです。iPhoneXは長さ143.6mm×幅70.9mm×厚さ7.7mmですので、ランジーはiPhoneXと高さはほぼ同じで幅を細く、厚みを10mmほど増したくらいの大きさです。

ランジーは重量も125グラムと、現在日本で発売されている翻訳機の中で最も重く、一般的なスマホと同じくらいの重量がありますので、旅行にスマホとランジーを一緒に持っていくと荷物が多くなる感覚があって少し負担かもしれません。

また、ランジーにはストラップホールがないのでネックストラップを取り付けて首にかけるということができません。この点も改善されると、海外旅行のお供としてもっと使いやすくなるのではと思います。

 

まとめ

ランジーは、

ランジーの特徴

  • オンライン翻訳だけでなくオフラインでも翻訳ができる
  • グループ翻訳機能あり
  • 学習に役立つ機能あり

など、ライバルのポケトークやイリーにはない特徴を持った翻訳機です。

ただ、上記の機能はどれもまだ限定的で、発展途上の感があります。今後のアップデートで機能が進化していくことを期待したいところです。

翻訳機にしては大きなサイズ、またSIMが入れられずWiFi環境の無いところでは精度の低いオフライン翻訳しかできないことも弱点です。ランジーは、あまり海外旅行向けには適さない翻訳機と言えるかもしれません。

常にWiFi環境で使うことを前提に、上記の3つの機能が使いたい場合はランジーの購入を検討してもいいかもしれません。

 

 

Copyright© トライ翻訳機 , 2024 All Rights Reserved.