ili(イリー) 翻訳機の詳細レビュー

本当に接客で使える?翻訳機「ili PRO」を実際に使って徹底レビュー!

オフラインで使える接客用の翻訳機としてログバーから発表された「ili PRO(イリー・プロ)」。

月額2,980円~で外国人向けの接客対応に特化した翻訳機(ili PRO)が利用でき、しかも緊急時の電話通訳付き!ということで、ますます増加する訪日外国人の対応にお困りの接客事業者の方にとってはとても気になる製品だと思います。

この度トライ翻訳機では、「ili PRO」をお借りして実際に使ってみることができましたので、気になる点▼を検証してみました!

気になる!「ili PRO」

  • 通常版のiliと比較して何が違う?
  • 本当に接客に使える性能を持っているのか?

※2019年6月現在、ili PROは事業者向けとしてのみ提供されています。個人でiliを利用したい方は、個人向けiliを購入してください。

 

 

そもそも「ili」とは?

そもそも「ili(イリー)」とは、株式会社Logbar(ログバー)が開発・販売している一方向型(片方向型)の音声翻訳機です。

音声翻訳機とは、こちらの話した言葉を外国語に翻訳し、音声で相手に伝えてくれる機器のこと。

iliは日本語→英語・中国語・韓国語の3か国語への翻訳に対応しています。(外国語から日本語への翻訳はできません)

インターネットに接続せず、本体内部に搭載されている翻訳エンジンで翻訳を行う「オフライン翻訳機」なので、いつでもどこでも使えるのが特長です。

ili内蔵の翻訳エンジン「STREAM(ストリーム)」は、海外旅行での利用に特化して開発されているため、特に海外旅行時、現地の人にこちらの意思を伝えるのに役立ちます。

 

「ili PRO」とは

ili PRO(イリー・プロ)は、このili(以下「個人向けili」)を訪日外国人旅行者の「接客」向けにチューニング(調整)した、接客用の翻訳機です。

※2018年8月現在、ili PROは事業者向けとしてのみ提供されています。

ili PROはiliの翻訳エンジン「STREAM」を接客向けに調整した「STREAM2」を搭載。STREAM2では、翻訳カバー率が旅行会話だけでなく一般会話全体に広がり、さらに外国人旅行者の接客でよく使われるフレーズが辞書に追加されています。

STREAM2の翻訳エンジンは、株式会社ログバーとNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)が共同開発しています。STREAM2は、ニューラル機械翻訳(NMT)をオフライン環境下で行うことができるという画期的な翻訳エンジンです。

ニューラル機械翻訳とは:現在Google翻訳など多くの翻訳エンジンが採用している翻訳方式。これまで主流だったルールベース機械翻訳や統計機械翻訳と比較して、より高い翻訳精度が期待できます。

 

さらに、ili PROは接客時に”超”便利な以下5つの新機能を備えています。

ili PROの新・5大機能

  • ショートカット機能
  • 単語登録機能
  • エリア辞書機能
  • 外国語入力版への切り替え
  • 電話通訳サービス(ili PRO端末自体の機能ではありません)

この5つの機能を実際に使ってみましたので、後ほど詳しくご紹介します!

 

ili PROのデザインとサイズは?

個人向けiliとili PROの外観の違いは、本体カラーだけ。個人向けイリーは白、ili PROは黒(ダークネイビー?)です。

カラーの違いで印象はガラッと変わり、個人向けiliが「かわいい」感じなのに対して、ili PROは「渋い、かっこいい」感じを受けます。個人向けiliとili PROを並べてみました▼

左がili PRO、中央が個人向けili、右がili PROに専用クリアケースとストラップを装着した状態です。「ili PRO」も「個人向けili」もデザインとサイズは基本的に全く同じということがお分かりいただけると思います。

 

▼イリーのサイズ(個人向け、PRO共通)

長さ 厚さ 重量
120mm 30mm 15mm 42グラム

 

▼ちなみに下の画像は個人向けiliをiPhone SEと並べてみたところです

 

本体表面の仕上げだけが、個人向けiliとili PROで若干の違いがあります。個人向けiliはプラスチック感のある仕上げですが、ili PROはラバー感のある仕上げで、手に持ったとき個人向けiliより滑りにくい印象があります。

▼ili PROの表面仕上げ。滑りにくい分ホコリも付きやすく、黒なので目立ちます。

 

ili PROに専用クリアケースを装着した場合の本体各部も撮影してみました。

▼電源ボタンと言語切替ボタンの部分はぴったりフィットするように成形されています。

▼スピーカー、ストラップホール、microUSB接続端子などにケースが干渉しないようになっています。

ili PROの基本的な使い方、各ボタンの機能は個人向けiliと全く同じです。詳しく知りたい方はこちら

 

ili PROの翻訳精度を個人向けiliと比較

ili PROの「翻訳精度」や「翻訳の適切さ」は、個人向けiliと比較してどのくらい改善されているのか、ili PROと個人向けiliで同じ日本語の文章を英語、中国語にそれぞれ2文ずつ翻訳して比較してみました。

以下の規準でili PROと個人向けiliの翻訳結果を採点し、合計点を比較します。

▼採点基準

5点

完璧な翻訳。意味が通じ、なめらかで自然な文章になっている。

4点

多少不自然な点はあるものの、意味はしっかり通じる。

3点

なんとか全体の意味が理解できる

2点

意味が分かりにくい、一部しか理解できない

1点

意味が分からない
0点 そもそも翻訳できない

※採点は当サイト独自の規準です。

 

日本語→英語の翻訳精度を比較

1.ゴルフをしたいのですが、近くに適当なコースはありますか?

翻訳者による翻訳I’d like to play golf. Are there any golf courses around here?

個人向けiliI'd like to play golf. Are there any golf courses in the visual?

ゴルフをしたいのですが、視覚的にゴルフコースはありますか? 2点

ili PROI’d like to play golf. Are there any good courses nearby?

ゴルフをしたいのですが、近くに良いコースはありますか? 5点

評価

個人向けiliは、「近く」を”しかく”と認識してしまったため、意味の分からない翻訳結果になっていますが、ili PROは完璧な翻訳です!

 

2.卵アレルギーなので特別料理をお願いします

翻訳者による翻訳I am allergic to eggs. Can you make something different for me?

個人向けiliAllergie so special egg please.

アレルギーだから特別な卵をください。 1点

ili PROI’m allergic to eggs. So I'd like to have a special dish.

わたしは卵アレルギーなので特別な料理が食べたいです。 5点

評価

こちらも個人向けiliは全く意味の通らない翻訳結果でしたが、ili PROは原文の意味をほぼ忠実に伝える翻訳結果になっています。

 

日本語→中国語の翻訳精度を比較

1.名前は鈴木太郎、6月10日のCA925便、東京行きです。

翻訳者による翻訳名字是铃木太郎,6月10号,CA925飞往东京的航班。

個人向けili名字是铃木太郎,6月10号925次航班的空姐去东京。

名前は鈴木太郎。6月10日925便のキャビンアテンダントが東京に行きます。 2点

ili PRO名字是铃木太郎,6月10日去东京的CA925航班。

名前は鈴木太郎、6月10日の東京行きCA925便です。 5点

評価

個人用イリーは、「CA」という部分を”キャビンアテンダント”と訳してしまっているので意味不明な翻訳結果ですが、ili PROは「CA」を飛行機の便の名前だと正しく認識して、正確な翻訳結果になりました。ili PROは翻訳の正確さだけでなく、翻訳の適切さという面でも個人用イリーより進歩していることがよくわかる結果です。

 

2.中国人の名前をじっくり眺めてみたら、きっと興味深い発見にたくさん出会えるはずです。名前によっては、一目見ただけでその人の年齢と素性がだいたい分かることがあります。

翻訳者による翻訳仔细观察一下中国人的名字,会有许多饶有兴趣的发现。有些名字,甚至一看就能把本人的年龄和家庭背景猜八九不离十。

個人向けili翻訳不可

ili PRO翻訳不可

評価

個人用イリーではできない長文の翻訳も試してみましたが、ili PROでもこの長さの文章は翻訳できませんでした。

 

翻訳精度検証まとめ

個人用イリーとili PROの翻訳精度を比較した結果、採点は以下のようになりました▼

  個人向けiliの結果 ili PROの結果
英語のフレーズ① 2点 5点
英語のフレーズ② 1点 5点
中国語のフレーズ① 2点 5点
中国語ー長文 0点(翻訳不可) 0点(翻訳不可)
合計点 5点 15点

個人向けiliは5点、ili PROは15点と、ili PROの方が圧倒的に高い点数です。

この結果から、ili PROの翻訳精度は個人向けiliと比較してかなり改善されていることがよく分かります。翻訳の正確さ(単語を正しい意味に翻訳する)だけでなく、適切さ(文脈に沿って訳す)も改善されていますので、より実用的な翻訳機になったと言えます。ili PROの翻訳エンジン「STREAM2」、確かに進化しています!

ただし、個人向けiliでもili PROでも長文の翻訳はできませんのでご注意ください。

 

接客に役立つ5つの機能を使ってみた

ili PROの大きな特徴は、接客時に役立つ以下5つの機能です。

ili PROの新・5大機能

  • ショートカット機能
  • 単語登録機能
  • エリア辞書機能
  • 外国語入力版への切り替え
  • 電話通訳サービス(ili PRO端末自体の機能ではありません)

それぞれどんなことができる機能なのか、また本当に接客時に役立つ機能なのかどうか、実際に使ってみました!

 

事前準備1:「iliクラウド」へログインする

上記5つの機能を使うためには、まず「iliクラウド」へログインする必要があります。

iliクラウドのURL:https://b.iamili.com/users/sign_in

▼iliクラウドにアクセスし、メールアドレスとパスワードを登録してください。

 

▼ログインに成功すると、以下の画面が表示されます。

iliクラウドにログインすることで、以下の機能を設定して利用できるようになります。

「iliクラウド」でできること

  • ショートカット機能の設定
  • 単語登録機能の設定

 

ili PROを利用していくうえで、この「iliクラウド」のページは頻繁に利用することになりますので、ブックマーク(お気に入り)に登録しておきましょう。

 

事前準備2:iliクラウドアプリをダウンロードする

以下2つの機能を設定して利用するためには、iliクラウドにログインして、「iliクラウドアプリ」をPC(Windows)にダウンロードする必要があります。

「iliクラウドアプリ」でできること

  • エリア辞書機能の設定
  • 外国語入力版への切り替え

▼「iliクラウド」のホーム画面で、アプリダウンロードをクリックすると…

 

▼アプリダウンロード画面が表示されますので、「Windowsパソコン用のアプリをダウンロードする」をクリックして、アプリをダウンロードし、PCにインストールしてください。

これで、「エリア辞書機能」の設定と「外国語入力版への切り替え」機能を使う準備も整いました!

 

ショートカット機能

「iliクラウド」サイトの説明によると、ili PROの「ショートカット機能」とは、頻繁に使う長文の説明を、短い一言をトリガーにして発生させる機能です、①特定のキーワード(短いフレーズ)と、それに対応する②翻訳文(長い文章)を登録しておくことで、ili PROに対して特定のキーワード①を話しかけるだけで対応した長い翻訳文②を読み上げてくれます。

外国人旅行者を接客する際、別々のお客さんに対して毎回決まったことを説明する必要があるということも多いと思いますが、ili PROのショートカット機能を利用すれば、毎回同じ長い文章をイリーに話しかけて翻訳する必要がなくなり、時間短縮になってとても便利です。

例えば、ili PROを飲食店での接客で利用する場合、”この食べ放題コースには、2時間の飲み放題が含まれています”と説明する必要があるとします。

この場合、iliクラウドで①特定のキーワードに「コースの説明」、②翻訳文に「この食べ放題コースには、2時間の飲み放題が含まれています」などと登録しておけば、ili PROに「コースの説明」と話しかけるだけで、「この食べ放題コースには、2時間の飲み放題が含まれています」と設定した言語(英語・中国語・韓国語)で話してくれるようになります。

▼キーワードと翻訳文の設定例

トリガーとなるキーワード 翻訳文
イリーの使い方 これは翻訳機です。真ん中のメインボタンを押しながら話し、話し終わったら指を離してください。
鍵について 外出される際には、鍵を必ずフロントに預けてから外出するようにしてください。

このように、接客の必要に応じてキーワードと対応する翻訳文をiliクラウドに100個まで(単語登録機能と合算)登録することができます。

 

ショートカット機能の設定方法

ショートカット機能の設定は、「iliクラウド」で行います。

iliクラウドにログインして、ホーム画面で「オリジナル辞書作成」を選択してください。

 

▼続いて表示される画面で、「新規オリジナル辞書を作成」をクリックしてください。

▼「オリジナル翻訳辞書の作成」というウインドウが表示されますので、作成する辞書の名前を設定し、ili PROを利用する地域を設定して「保存」しましょう。

 

▼すると、ショートカット機能の設定画面が表示されます。「入力キーワード」の部分にトリガーとなる短いキーワード、「出力フレーズ」の部分に翻訳後の文章を日本語で入力してください。

 

▼入力が終わったら、「翻訳」をクリックしましょう。すると、入力した文章が機械翻訳で英語・中国語・韓国語の3か国語に自動で翻訳されます。

 

ポイント

この翻訳はili PROに内蔵されている翻訳エンジン「STREAM2」ではなく、クラウド上の翻訳エンジンで行われますので、長文の翻訳も可能です。つまり、ショートカット機能を使えば、イリーで長文を翻訳する(正確には、イリーに登録した長文の翻訳文を再生する)ことも可能になります。機械翻訳ではなく、人の手によるさらに正確な翻訳を利用したい場合は、「おまかせ翻訳サービス」を利用しましょう。料金の目安は1単語100円(3言語に翻訳で300円)、1フレーズ200円(3言語に翻訳で600円)です。

「おまかせ翻訳サービス」は、ログバーiliインバウンドサポート(TEL:0800-123-5611,Email:customerservice_jp@iamili.com)から申し込み可能です。

 

▼翻訳結果に満足であれば、「登録」をクリックしてください。

 

▼登録後、画面下の「学習開始」ボタンをクリックしてください。学習には数時間~1日程度の時間がかかります。

学習が終了すると、iliクラウドに登録したメールアドレス宛に「[iliクラウド]オリジナル辞書が利用可能になりました」というメールが届きます。

このメールが届いたら、ili PROをPCに接続して、「iliクラウドアプリ」を起動してください。

▼ログインすると、先ほど設定したオリジナル辞書がダウンロードできるようになっていますので、オリジナル辞書を選択してili PROにインストールしましょう。

これで、ショートカット機能の設定は終了です。ili PROに、設定した「トリガーとなる短いキーワード」を話しかけると、対応する長文を読み上げてくれるようになります!

 

単語登録機能(iliカスタマイズ)

「単語登録機能(iliカスタマイズ)」とは、まだ登録されていない言葉(単語)をili PROに学習させることで、ili PROを自分用により使いやすくカスタマイズする機能です。例えば、飲食店などを経営している場合、自分のお店独自の名前を付けたメニューや商品(例:ログバービール)があるという場合があるかもしれません。

このような固有名詞はili PROの辞書にもちろん登録されていないので、そのままでは正しく翻訳することができません。そこで、iliクラウドに単語を登録することで、固有名詞も英語、中国語、韓国語に正しく翻訳することができるようになります。

 

単語の登録方法

ショートカット機能の設定は、「iliクラウド」で行います。

iliクラウドにログインして、ホーム画面で「オリジナル辞書作成」を選択してください。

 

▼続いて表示される画面で、「新規オリジナル辞書を作成」をクリックしてください。

 

▼すでにオリジナル辞書を作成してある場合は、登録した辞書を選択してください。

 

▼続いて表示される画面で、「単語登録」のタブをクリックしましょう

 

▼「単語」の部分に登録したい単語を入力し、「翻訳する」をクリックてください。

 

▼すると、入力した単語が英語・中国語・韓国語に機械翻訳されます。翻訳結果に満足であれば「単語カテゴリー」を選択後、「登録」ボタンをクリックしましょう。人の手によるさらに正確な翻訳を利用したい場合は、「おまかせ翻訳サービス」を利用してください。

 

▼その後、画面下の「学習開始」ボタンをクリックしてください。学習には数時間~1日程度の時間がかかります。

学習が終了すると、iliクラウドに登録したメールアドレス宛に「[iliクラウド]オリジナル辞書が利用可能になりました」というメールが届きます。

このメールが届いたら、ili PROをPCに接続して、「iliクラウドアプリ」を起動してください。

▼ログインすると、先ほど設定したオリジナル辞書がダウンロードできるようになっていますので、オリジナル辞書を選択してili PROにインストールしましょう。

これで、単語の登録は終了です。

 

エリア辞書機能(iliローカライズ)

「エリア辞書機能(iliローカライズ)」とは、イリーを利用するエリアを登録することで、地域特有の固有名詞を翻訳しやすくする機能です。

エリアは以下の7つから選ぶことができます。

選べる7つのエリア辞書

  • 全国版
  • 北海道・東北版
  • 関東版
  • 中部・東海版
  • 関西版
  • 中国・四国版
  • 九州・沖縄版

「全国版」の辞書には全国の観光地や駅名、土産物の商品名など主要な固有名詞がまんべんなく登録されていますが、他の地域ごとの辞書には、その地域特有の固有名詞がより多くの数登録されています。

そこで、自分が使う地域のエリア辞書をili PROにインストールしておくことで、外国人旅行者の方により詳しい案内をすることができます。

 

エリア辞書の切り替え方法

エリア辞書の切り替えは、PCにインストールした「iliクラウドアプリ」で行います。

▼iliクラウドアプリを起動すると、以下のログイン画面が表示されますので、「iliクラウド」で登録したメールアドレスとパスワードでログインしてください。

 

▼ログインすると、「ili PROをUSBケーブルで接続してください」と表示されるので、ili PROを付属のmicroUSBケーブルでPCに接続しましょう。

 

▼ili PROをPCに接続すると、まず入力言語を選んでください。と表示されますので、どちらか好きな方を選びましょう

▼次に、「辞書を選んでインストールしてください」と表示されますので、自分が使いたいエリア辞書を選んでください。ここでは、「北海道・東北版」を選びました。その後、「インストールする」のボタンをクリックしてください。

▼すると、「インストール実行中」の画面が表示されます。ダウンロードは数分で完了しますので、終了したらili PROをPCから取り外しましょう。

これでili PROへのエリア辞書インストールは終了です。エリア辞書はiliクラウドアプリからいつでも切り替え可能です。

 

外国語入力版への切り替え

iliは一方向型の翻訳機なので、日本語を英語・中国語・韓国語に翻訳することはできますが、英語・中国語・韓国語から日本語に翻訳することはできません。

英語・中国語・韓国語を日本語に翻訳したい場合は、ili公式サイトで「海外版ili」を購入することもできますが、海外版のiliは通常の個人向けiliより5,000円高く、さらに海外版なのでマニュアルやクイックガイドはすべて外国語になります▼

 

海外版iliの仕様

英語入力版ili:英語から日本語・中国語・スペイン語に翻訳できる

中国語入力版ili:中国語から日本語・英語に翻訳できる

韓国語入力版ili:韓国語から日本語・英語に翻訳できる

でもili PROなら、「iliクラウドアプリ」を利用することで1台を「日本語入力版」と「多言語(英語・中国語・韓国語)入力版」に切り替えることができるんです!▼

※ili PROはあくまで一方向型の翻訳機なので、1台で双方向の翻訳ができるわけではありません。日本語から英語・中国語・韓国語に翻訳する設定にするか、英語・中国語・韓国語から日本語に翻訳する設定にするか、どちらかを選べる(iliクラウドアプリでいつでも切り替え可能)ということです。

ili PROのベーシックプランを契約すれば、ili PROを2台~利用できるので、1台を日本語入力版、1台を多言語入力版に設定しておけば、こちらの話す言葉を外国人旅行者に伝えるだけでなく、相手の話していることを理解して、コミュニケーションをとることも可能になります。

 

入力言語の切替方法

入力言語の切り替えには、iliクラウドアプリを利用します。

▼PCにインストールしたiliクラウドアプリを起動すると、以下のログイン画面が表示されますので、「iliクラウド」で登録したメールアドレスとパスワードでログインしてください。

 

▼ログインすると、「ili PROをUSBケーブルで接続してください」と表示されるので、ili PROを付属のmicroUSBケーブルでPCに接続しましょう。

 

▼ili PROをPCに接続すると、「入力言語を選んでください」と表示されるので、「外国語(来客用)」をクリックしてください。外国語入力版の場合、辞書は選べませんので、このまま「インストールする」をクリックします。

 

▼すると、「インストール実行中」の画面が表示されます。ダウンロードは数分で完了しますので、終了したらili PROをPCから取り外しましょう。

これで、外国語入力版への切り替えは完了です。

▼サイドボタンの長押しで入力言語を英語→中国語→韓国語→英語…の順で切り替えることができますので、外国人旅行者の方に渡して使ってもらいましょう!

 

電話通訳サービス

ili PROの電話通訳サービスは、ili PROでは対応できないトラブルや緊急事態があった場合、24時間365日いつでも問い合わせ可能なili PRO契約者専用の通訳サービスです。

対応言語は以下15言語。

電話通訳サービス対応言語

英語・北京語(中国語の普通話)・韓国語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・ネパール語・タガログ語・マレー語・ポルトガル語・スペイン語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロシア語

日本に来る外国人旅行者(インバウンド)国籍ランキングの1位~10位までの国の公用語すべて+世界的に見て話者数がとくに多い言語がしっかり網羅されていますので、大抵の事態には対処できるはずです。また、電話通訳サービスを利用すれば、機械翻訳ではなく人間のプロの通訳者が対応してくれるので、クレーム対応や外国人旅行者が体調を崩したときなど緊急事態のときでも安心して利用できますね。

 

その他改善点

その他にも、ili PROには幾つかの改善が施されています。

 

出力音声が低く調整された

個人向けiliの出力音声は独特の甲高い音声で、特に静かな場所で使うときに恥ずかしく感じました。でもili PROの出力音声は個人向けiliと比較して低く調整されており、より聞きやすく、静かな場所でも使いやすくなっています。

▼個人向けiliとili PROの音声を動画で比較してみましたので気になる方はチェックしてみてください。

 

翻訳言語の切替スピードが速くなった

個人向けiliは、翻訳言語の切り替えに20秒ほどかかりますが、ili PROは言語の切替スピードも改善されて、10秒~15秒ほどで切り替えることができるようになりました。

▼個人向けiliとili PROの言語切替スピードも動画で比較してみましたので気になる方はチェックしてみてください。

 

料金プランは?

最後に、ili PROの気になる料金プランをご紹介します。

個人用イリーは19,800円で「買い切り」ですが、ili PROは様々な付帯サービスやサポートが利用できるため、1年契約の月額制となっています。

▼ili PROの料金プラン

  ライトプラン ベーシックプラン
月額 2,980円 5,980円
ili PRO 1台付属 2台付属
ショートカット機能 ×
外国語入力切替機能 ×
単語登録機能 ×
エリア別辞書
電話通訳 月に10分間まで 月に20分間まで
初期費用(初月のみ) 10,000円

※年間一括払いもあり。年間一括払いを選択すると料金が1か月分お得になります。

ライトプランは月額2,980円、ベーシックプランは月額5,980円ですが、ライトプランの場合使えるのはili PROを1台と、月に10分までの電話通訳のみと利用できる機能がかなり限られてしまいます。せっかくili PROを導入するなら、ベーシックプランを選択して便利な機能をフル活用することをおすすめします!

▼2019年4月4日より買い切りプランも開始!

 

▼安価な個人向けiliで十分!という方はコチラ

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