

Langogo(ランゴーゴー)は、業界最多の104言語に対応している双方向翻訳機です。
他の翻訳機で対応していなくても、Langogoなら対応しているという言語(例:フィリピン語など)も多いので、購入を検討されている方も多いかもしれません。
でも、Langogoを開発しているのは中国の「Langogo Technology」というマイナーなメーカーです。
- 性能や使いやすさはどう?
- 翻訳精度は高い?
- サポートはちゃんとしてくれる?
など、色々と気になる点は多いと思います。
そこでトライ翻訳機では、Langogoを購入してみました。この記事では、実際に使って分かったLangogoの特長や注意点をどこよりも詳しくレビューします。
ポケトークWやarrows helloなど、ライバルの翻訳機とも比較していますので、翻訳機選びの参考にしてください。
Langogo(ランゴーゴー)とは?
※動画は一部のみ日本語です。ピンクは現在販売していません。
Langogo(ランゴーゴー)は、中国の深センに本社を置くLangogo Technologyが開発・製造している音声翻訳機。正式名称は、Langogo Genesis(ランゴーゴー・ジェネシス)です。

「Langogo Technology」のLangogo開発チーム
Langogoはグローバル市場向けに開発され、アメリカのIndigogo、台湾のZeczec、日本のMakuakeでのクラウドファンディング後、世界50か国以上でほぼ同時に発売されました。(日本発売:2019年3月~)Amazonでは、税込み30,240円で販売されています。
※LangogoのAmazon販売代理店は、中国企業の海外進出サポートを手がけるGen High Tech(集海科技有限公司)。日本での正規販売代理は株式会社パルス(Pars Co., Ltd.)が担当しています。
音声翻訳機とは、話した言葉を外国語に翻訳し、音声(やテキスト)で会話する相手に伝えてくれる機器のこと。
翻訳機にはインターネットに接続して翻訳するクラウド型とインターネット接続なしで翻訳できるオフライン型がありますが、Langogoはどちらもできるクラウド+オフライン型の翻訳機です。(オフライン翻訳の対応言語は4言語のみ)
対応言語数は業界最多(2019年8月現在)のなんと104言語。もちろん双方向翻訳に対応しているので、日本語→外国語、外国語→日本語どちらも翻訳できます。
深セン:香港に隣接する、中国広東省の都市。多くのIT企業が集まり、アジアのシリコンバレーとも言われています。
カラーと外観・サイズ
Langogoの本体カラーはホワイトとブラックの2種類です。
以前は「さくらピンク」と「ダークブルー」も販売していましたが、2019年8月現在は販売を終了しています。(Amazon販売代理店のGenHighさんによると、ダークブルーは今後再販の予定があるとのことです)
見た目はスマートフォンそっくりですが、画面の部分が丸みを帯びた形状をしています。画像はホワイト。
翻訳ボタンは本体側面に1つだけついています。
画像の箱に印字されている「Langogo」ロゴは旧ロゴです。2019年5月より以下の新しいロゴが使用されるようになりました。
本体各部の詳しい写真は以下の記事で紹介していますので、気になる方はご覧ください。
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翻訳機Langogo Genesis開封レビュー!初期設定方法と使い方
Langogo Technology(中国)が販売している翻訳機「Langogo(ランゴーゴー)」がトライ翻訳機編集部に届きました!※日本発売:2019年5月 この記事では、Langogoの箱開封~使 ...
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本体・画面サイズ
Langogoの本体サイズは、縦121.3×横54.4×厚さ13.2mmで翻訳機としてはやや大きめです。その分画面(タッチパネル)サイズも3.1インチと大きく、見やすく、操作もしやすくなっています。
iPhoneSEと並べて大きさを比較してみました。

Langogo(左)とiPhoneSE(右)
Langogoの本体サイズはiPhoneSEとほぼ同じくらいです。ただし画面サイズはiPhoneSEが4インチに対して、Langogoは3.1インチとやや小さめです。
ライバルの翻訳機、ポケトーク、arrows hello、ili(イリー)とも並べて大きさを比較してみました。

左:ポケトークW 中央:Langogo 右:arrows hello
Langogoの本体サイズは、翻訳機の中ではやや大きめの部類に入ります。重量も、ポケトークやarrows helloと比較して15グラムほど重いです。
主要翻訳機のサイズ比較表
翻訳機 | 画面サイズ | 縦 | 幅 | 厚さ | 重量 |
Langogo | 3.1インチ | 121.3mm | 54.4mm | 13.2mm | 115g |
arrows hello | 3.0インチ | 118mm | 50mm | 13mm | 101g |
ポケトークW | 2.4インチ | 110mm | 59.8mm | 15.8mm | 100g |
ili | なし | 120mm | 30mm | 15mm | 42g |
iPhoneSE(参考) | 4インチ | 123.8mm | 58.6mm | 7.6mm | 113g |
Langogoの本体サイズは大きすぎるとは思いませんが、携帯する際は、スマホやガラケーに加えてもう1台小さめのスマホ(Langogo)を持つような感覚で、他の翻訳機よりも少しかさばる印象があります。
Langogoの使い方
Langogoでは、設定をタッチパネルで、翻訳を翻訳ボタンで行います。
翻訳する際は、ホーム画面で「音声翻訳」をタップして、音声翻訳画面を表示します。
あとは翻訳ボタンを押して話すだけです。翻訳ボタンを押している間は、本体右上のランプが緑色に点灯し、画面に「話してみてください」と日本語(システム言語に設定した言語)で表示されます。
話し終わったら翻訳ボタンを離せば、話した言葉を設定した言語に音声とテキストで翻訳してくれます。
Langogoでは「音声翻訳」機能のほかに、「同時通訳」機能も使うことができます。
詳しい使い方については以下の記事を参照してください。
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翻訳機Langogo Genesis開封レビュー!初期設定方法と使い方
Langogo Technology(中国)が販売している翻訳機「Langogo(ランゴーゴー)」がトライ翻訳機編集部に届きました!※日本発売:2019年5月 この記事では、Langogoの箱開封~使 ...
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Langogoの翻訳精度をポケトークと比較
Langogoの翻訳精度(翻訳の正確さ・適切さ)はどの程度のレベルなのか、現在翻訳精度No.1のポケトークWと比較検証してみました。
LangogoとポケトークWの双方で同じ日本語の文章を英語と中国語に翻訳し、以下の規準で翻訳結果を採点して合計点を比較します。
▼採点基準
5点 |
完璧な翻訳。意味が通じ、なめらかで自然な文章になっている。 |
4点 |
多少不自然な点はあるものの、意味はしっかり通じる。 |
3点 |
なんとか全体の意味が理解できる |
2点 |
意味が分かりにくい、一部しか理解できない |
1点 |
意味が分からない |
0点 | そもそも翻訳できない |
※採点は当サイト独自の規準です。
※例文と翻訳者による翻訳結果は、JTBパブリッシング発行「ひとり歩きの会話集 英語」、「ひとり歩きの会話集 中国語」から引用させていただきました。
日本語→英語の翻訳精度を比較
例題1:デルタ航空3便ロサンゼルス行きのお客様はただいまより搭乗を開始いたします。
翻訳者による翻訳Departing passengers on Delta Airlines Flight 003 for Los Angeles are now boarding.
ポケトークWCustomers on Delta 3 flights to Los Angeles will start bording now.
意味:デルタ航空3便ロサンゼルス行きのお客様はただいまより搭乗を開始いたします。 評価:5点
LangogoDelta Air lines flight 3 to Los Angeles will begin bording now.
意味:デルタ航空3便ロサンゼルス行きはただいまより搭乗を開始いたします。 評価:4点
評価
ポケトークWの翻訳結果は完璧なので5点です。Langogoの翻訳結果でも意味は通じますが、「お客様」の部分が抜けてしまっているので4点としました。
例題2:ゴルフをしたいのですが、近くに適当なコースはありますか?
翻訳者による翻訳I’d like to play golf. Are there any golf courses around here?
ポケトークWI would like to play golf, but is there a suitable course nearby?
意味:ゴルフをしたいです。でも近くに適切なコースはありますか? 4点
LangogoI want to play golf. Is there a suitable course nearby?
意味:ゴルフをしたいです。近くに適切なコースはありますか? 評価:5点
評価
ポケトークWは”ゴルフをしたいのですが”という部分を「ゴルフをしたいんだけど、でも…」のような意味ととらえて翻訳してしまったようですが、全体としては言いたいことが分かるので4点です。
Langogoはしっかり意味が伝わる正確な翻訳になっています。
日本語→中国語の翻訳精度を比較
例題3:中国国際航空1209便西安行きのお客様はただいまより搭乗を開始いたします。
翻訳者による翻訳乘坐飞往西安的中国国际航空1209航班的旅客,现在开始登机了。
ポケトークW去往西安中国国际航空一千二百零九航班的乘客现在开始登机。
意味:西安行き中国国際航空1209便のお客様はただいまより搭乗を開始します。 5点
Langogo中国国际航空1209航班前往静安的乘客现在开始登场
意味:中国国際航空1209便”静安”行きのお客様はただいまより”登場”を開始します。 評価:3点
評価
ポケトークWはほぼ完ぺきな翻訳結果で5点ですが、Langogoは”西安”をうまく聞き取れず、”静安”と聞き取ってしまったので、そのまま「静安」という意味の通らない言葉に訳されてしまいました。また、”搭乗”を”登場”と聞き取ってしまったので、全体として意味が通じにくい翻訳結果になっています。
例題4:8時に予約した佐藤です。すみません、予約を取り消したいのですが。
翻訳者による翻訳我叫佐藤,八点订了做。对不起,我想取消预订。
ポケトークW我想取消预订八点的佐藤预订的预订。
意味:わたしは予約を取り消したい8時の佐藤の予約した予約を。 3点
Langogo我是8点预约的佐藤,不好意思,我想取消预约。
意味:8時に予約した佐藤です。すみません、予約を取り消したいです。 評価:5点
評価
ポケトークWの翻訳結果には「予約」という言葉が何度も出てきて分かりにくく、「すみません」という日本語も翻訳されていませんが、なんとか全体の意味が理解できますのでおまけで3点としました。
Langogoの翻訳結果はとても正確です。
翻訳精度検証まとめ
LangogoとポケトークWの翻訳精度を比較した結果、採点は以下のようになりました▼
![]() |
![]() |
|
英語のフレーズ① | 5点 | 4点 |
英語のフレーズ② | 4点 | 5点 |
中国語のフレーズ① | 5点 | 3点 |
中国語のフレーズ② | 3点 | 5点 |
合計点 | 17点 | 17点 |
ポケトークWは17点、Langogoもオフライン翻訳は17点と、互角の結果になりました。
もちろん、2言語を2文ずつしか翻訳していませんので、この結果だけで両者の翻訳精度を正確に判断することはできませんが、LangogoはポケトークWと同程度の、かなり高い翻訳精度を実現していると言っていいと思います。
Langogoの特長は?
ここでは、他の翻訳機と比較したLangogoの特長(メリット)をご紹介します。
Langogoの特長は以下10点です。
- 翻訳言語が業界最多!
- 翻訳精度が高い
- 翻訳ボタン1つで使い方が簡単
- eSIM内蔵で設定不要。世界72か国で使える
- WiFiルーターとしても使える
- オフライン翻訳にも対応
- 会話翻訳機能あり
- AIアシスタント機能あり(日本語未対応)
- 翻訳履歴をエクスポートできる
- サポートが迅速・丁寧(Amazon購入の場合)

翻訳言語数が業界最多!
Langogoの一番の特長は、翻訳対応言語数の多さです。
Langogoは、104か国語の翻訳に対応しています。(2019年8月現在)現在販売されている主な翻訳機の対応言語数を比較してみました。
人気No.1のポケトークの対応言語数は74なので、Langogoの対応言語はそれより30言語も多い計算です。
Langogoが翻訳に対応していて、ポケトークが対応していない言語(対象を”音声出力対応言語”に限定)を調べてみたところ…
ウクライナ語(ウクライナ)、クメール語(カンボジア)、ジャワ語(インドネシア)、シンハラ語(スリランカ)、スロベニア語(スロベニア)、スンダ語(インドネシア)、テルグ語(インド)、ネパール語(ネパール)、フィリピン語※(フィリピン)、ブルガリア語(ブルガリア)の10言語でした。
※フィリピノ語はタガログ語、フィリピノ語とも呼ばれます。
以上の10言語と日本語間の翻訳をしたい場合、ポケトークでは翻訳ができないので、Langogoを購入することをおすすめします。
この中でも特に、フィリピン語(タガログ語)はインバウンド対応で需要が大きい言語なので、日本語⇔フィリピン語の翻訳ができるというだけでもLangogoを購入する価値があるのではないかと思います。(フィリピン:国籍別の訪日外国人観光客数ランキング で9位)
”音声出力対応”とは?
言葉を日本語から外国語に翻訳して、”音声で”相手に伝えてくれるかどうか。
音声出力に対応していない場合は、翻訳された言語が翻訳機の画面にテキストで表示されるだけなので、必ず相手に翻訳機の画面を見てもらう必要があり面倒です。
翻訳精度が高い

左からGoogle翻訳、Microsoft翻訳、Baidu翻訳
Langogoの翻訳精度をポケトークと比較 の部分でもご紹介しましたが、Langogoは翻訳精度(翻訳の正確さ・適切さ)が高いです。


Langogoのようなクラウド型翻訳機は、本体に翻訳エンジンを搭載しているわけではなく、インターネット上の翻訳エンジンに接続することで翻訳を行います。
翻訳エンジンにはGoogle翻訳、Microsoft翻訳など様々な種類がありますが、それぞれ性能が違い、翻訳の得意な言語、不得意な言語があるので、どの翻訳エンジンを利用するかによって翻訳機の翻訳精度は大きく左右されます。
有道(youdao)の翻訳エンジンを利用している「arrows hello(富士通)」のように、全ての言語で1つの翻訳エンジンだけを利用している翻訳機もありますが、Langogoは翻訳する言語ごとに翻訳エンジンを選定し、最適なものを採用しているので、どの言語を翻訳する場合でも高い翻訳精度が期待できます。
Amazon販売代理店のGehHighさんにお聞きしてみたところ、LangogoではGoogle、Microsoft、Baidu(百度)などの翻訳エンジンを利用しているとのことです。※どの言語でどの翻訳エンジンを利用しているかなど、詳細は非公開でした。
翻訳ボタンが1つで使い方が簡単
Langogoは翻訳ボタンが1つだけなので、使い方がとても簡単です。
ほとんどの双方向翻訳機には翻訳ボタンが2つあって、日本語を話すときは日本語を設定した側のボタンを押す、英語を話すときは英語を設定した側のボタンを押す…というように、2つのボタンを使い分ける必要があります。

arrows helloの翻訳ボタンは2つ
使い慣れていれば全く問題はありませんが、翻訳機を始めて使う人にとっては使い方が分かりにくいかもしれません。

Langogoは、本体右側に1つだけある「翻訳ボタン」を押しながら話せば、設定した2つの言語のうちどちらの言語で話しているのかを自動的に聞き分けて、もう一方の言語に訳してくれます。
はじめて使う人でも、どのボタンを押したらいいの?と迷うことがありません!
eSIM内蔵で設定不要!世界72か国で使える
Langogoはクラウド型翻訳機なので、翻訳を行うには必ずインターネットに接続する必要がありますが、
Langogoには、世界72か国で通信が可能なeSIM※が内蔵されており、通信の開始(電源を入れた時)から2年間、グローバルデータ通信を無料で利用できます。
※取り出し不可の埋め込み式SIMカード。世界各地の様々なキャリアの通信網に接続可能。
Langogoの翻訳専用グローバルデータ通信が利用できる国の一覧は公開されていなかったので、GenHighの担当の方にお聞きしてみました。
Langogoの内蔵eSIMで通信ができる国の一覧は以下の通りです。
Langogo内蔵SIMの通信可能国一覧(あいうえお順)
アイスランド | アイルランド | アメリカ | アルゼンチン | アルバニア |
イギリス | イスラエル | イタリア | インド | インドネシア |
ウクライナ | エストニア | オーストラリア | オーストリア | オランダ |
ガーナ | カザフスタン | カナダ | 韓国 | カンボジア |
キプロス | ギリシャ | キルギス | クロアチア | サウジアラビア |
ジョージア | シンガポール | スイス | スウェーデン | スペイン |
スリランカ | スロバキア | スロベニア | セルビア | タイ |
台湾 | タジキスタン | チェコ共和国 | 中国 | チリ |
デンマーク | ドイツ | トルコ | 日本 | ニュージーランド |
ノルウェー | ハンガリー | バングラデシュ | フィリピン | フィンランド |
ブラジル | フランス | ブルガリア | ベトナム | ベラルーシ |
ベルギー | ポーランド | ポルトガル | 香港 | マカオ |
マケドニア | マルタ | マレーシア | 南アフリカ | メキシコ |
ラオス | ラトビア | リトアニア | リヒテンシュタイン | ルーマニア |
ルクセンブルク | ロシア |
※2019年8月現在の情報
eSIMの対応国にはもちろん日本も含まれているので、Wi-Fi環境のない場所でもいつでもどこでも利用できます。
しかも、SIMの設定は購入時も含めて一切不要なので、Langogoが届いたら電源をONしてすぐに利用可能です。
▼以下の記事で実際に試しています
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翻訳機Langogo Genesis開封レビュー!初期設定方法と使い方
Langogo Technology(中国)が販売している翻訳機「Langogo(ランゴーゴー)」がトライ翻訳機編集部に届きました!※日本発売:2019年5月 この記事では、Langogoの箱開封~使 ...
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海外に旅行した際も(上の「Langogo内蔵SIMの通信可能国一覧」に含まれている国に限る)、自動的に使える電波を探して接続してくれます。
Langogoは設定不要で使えるので、電子機器の設定が苦手な方でも安心です!
2年経過後はどうなる?
LangogoのeSIMで通信開始(Langogoの電源ON)した時から2年間経過すると、グローバルデータ通信は利用できなくなります。
グローバルデータ通信を継続したい場合、パケットパックの購入が必要になるとのことですが、具体的な方法については現在公開されていません。分かり次第、こちらで公開します。
Wi-Fiでの通信は可能
2年経過後も、Wi-Fiでの通信は可能です。
また、パケットパックを購入しない場合eSIMでのグローバルデータ通信はできなくなりますが、別途契約したSIM(MicroSIM)をSIMトレイに入れて使うこともできます。その場合、「設定」→「モバイルネットワーク」→「外付けSIMカード」から設定を行ってください。
WiFiルーターとしても使える
Langogoは、モバイルWi-Fiルーターとしても利用することができます。
海外旅行などの際、渡航先でもインターネットを使うために海外用のWi-Fiルーターなどをレンタルして持っていくという方も多いと思いますが、Langogoがあればその必要がなくなります。
LangogoをモバイルWi-Fiルーターとして使うには、「設定」→「モバイルホットスポット」→モバイルホットスポットをONにします。
モバイルホットスポットをONにするには、内蔵のeSIMで2年間無料で利用できる翻訳用のグローバルデータ通信とは別に、Langogoの設定画面からパケットパックを購入するか、別途(他社で)契約したSIMカード(Micro SIM)を挿入して設定する必要があるので注意してください。

【格安!】データプラン一覧
LangogoをモバイルWi-Fiルーターとして使う場合に購入が必要なパケットパックは、以下のプランから選択できます。
Langogoのデータプラン一覧
ヨーロッパ向けのプラン | |
ヨーロッパ※で1日300MB:$4.80 | ヨーロッパ※で1日500MB:$7.20 |
ロシアで1日300MB:$4.80 | ロシアで1日500MB:$7.20 |
アジア向けのプラン | |
シンガポール、マレーシア、タイで1日300MB:$3.60 | シンガポール、マレーシア、タイで1日300MB:$5.40 |
日本、韓国で1日300MB:$3.00 | 日本、韓国で1日300MB:$4.50 |
インドネシアで1日300MB:$3.00 | インドネシアで1日500MB:$4.50 |
カンボジアで1日300MB:$3.60 | カンボジアで1日500MB:$7.20 |
シンガポールで1日300MB:$3.60 | シンガポールで1日500MB:$5.40 |
タイで1日300MB:$3.00 | タイで1日500MB:$4.50 |
フィリピンで1日300MB:$3.60 | フィリピンで1日500MB:$5.40 |
マカオで1日300MB:$3.00 | マカオで1日500MB:$4.50 |
マレーシアで1日300MB:$3.60 | マレーシアで1日500MB:$5.40 |
ラオスで1日300MB:$3.60 | ラオスで1日500MB:$7.20 |
中国で1日300MB:$2.00 | 中国で1日500MB:$2.79 |
台湾で1日300MB:$3.00 | 台湾で1日500MB:$4.50 |
日本で1日300MB:$3.00 | 日本で1日500MB:$4.50 |
韓国で1日300MB:$3.00 | 韓国で1日500MB:$4.50 |
香港で1日300MB:$3.00 | 香港で1日500MB:$4.50 |
北アメリカ向けのプラン | |
アメリカ、カナダで1日300MB:$4.80 | アメリカ、カナダで1日500MB::$7.20 |
カナダで1日300MB:$4.80 | カナダで1日500MB:$7.20 |
米国で1日300MB:$4.80 | 米国で1日500MB:$7.20 |
オセアニア向けのプラン | |
オーストラリア、ニュージーランドで1日300MB:$4.80 | オーストラリア、ニュージーランドで1日500MB:$7.20 |
オーストラリアで1日300MB:$4.80 | オーストラリアで1日500MB:$7.20 |
ニュージーランドで1日300MB:$4.80 | ニュージーランドで1日500MB:$7.20 |
南アメリカ向けのプラン | |
アルゼンチン、ブラジル、チリ、ペルー、メキシコで1日300MB:$16.80 | アルゼンチン、ブラジル、チリ、ペルー、メキシコで1日500MB:$23.40 |
アルゼンチンで1日300MB:$16.80 | アルゼンチンで1日500MB:$23.40 |
チリで1日300MB:$9.60 | チリで1日500MB:$14.40 |
ブラジルで1日300MB:$9.60 | ブラジルで1日500MB:$14.40 |
ペルーで1日300MB:$16.80 | ペルーで1日500MB:$23.40 |
メキシコで1日300MB:$7.20 | メキシコで1日500MB:$10.80 |
料金は2018年8月現在の情報
※ヨーロッパに含まれる国:アイスランド、アイルランド、イギリス、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、キプロス、ギリシャ、クロアチア、ジョージア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビア、チェコ共和国、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、モンテネグロ、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルーマニア、ルクセンブルク、ロシア
Langogoデータプランの設定料金はお得なのかどうか、海外用Wi-Fiレンタルで有名な「イモトのWi-Fi」の料金と比較してみました。
LangogoデータプランとイモトのWi-Fiの料金
利用国 | Langogoデータプラン | イモトのWi-Fi |
アメリカ | 763円 | 1,580円 |
中国 | 295円 | 1,280円 |
韓国 | 477円 | 680円 |
台湾 | 477円 | 1,080円 |
タイ | 477円 | 1,280円 |
ヨーロッパ周遊 | 763円 | 1,880円 |
※1日500MBの4G LTEプランで比較。1ドル106円として計算
こうして比較してみると、Langogoのデータプランの圧倒的な安さが分かります。イモトのWi-Fiと比較すると、ほとんどの場合料金は半額以下になります。中国に至っては、1/4ほどの料金です。
これだけ安いなら、翻訳機としてではなく、海外でのWi-FiルーターとしてLangogoを購入してもいいのではと思います。
海外用Wi-FiルーターとしてLangogoを持っていき、必要な時だけ翻訳機として使うという使い方もおすすめです。
モバイルWi-Fiルーター機能を使ってみた
実際に、LangogoのモバイルWi-Fiルーター(モバイルホットスポット)機能を使ってみました!
Langogoのモバイルホットスポット機能を使うには、まずホーム画面の「グローバルネットワーク」からパケットパックを購入する必要があります。
ホーム画面で、「グローバルネットワーク」をタップ。
「グローバルネットワーク」の画面で「パケットパックを購入」をタップします。
その後、自分が利用したい国を選んでください。
今回は日本で1日300MBプランを試しました。
「パケットパックの詳細情報」画面で購入する数を選んでから内容を確認し、「支払いへ」をタップ。
「注文確認」画面が表示されるので、支払方法をPayPalかクレジットカードから選んでください。
今回はクレジットカード支払いを選択しました。Card Numberの欄には、クレジットカードの表面に刻印されているカード番号、有効期限の欄には、有効期限(2020年1月までなら、0120と入力)、CVV2の欄には、カードの裏面に印字されているセキュリティコードを入力してください。必要事項を入力したら「提出」をタップ。
しばらく待つと、「決済に成功しました」という画面が表示されるので、「戻る」をタップしてください。
その後、「設定」→「モバイルホットスポット」を選択してモバイルホットスポット画面を開き、モバイルホットスポットをONにしてください。
すると、Langogoでテザリングができるように(=LangogoをモバイルWi-Fiルーターとして使えるように)なり、Langogoを通じてパソコンやスマホなどの電子機器をインターネットにつなぐことができます。
※要注意!
2019年8月現在、パケットパックを購入してから実際にモバイルホットスポットをONにできるようになるまで数時間かかり、その間eSIMの通信を利用した翻訳もできなくなります。(Wi-Fi接続での翻訳はできる)
この現象についてサポートの方にお聞きしてみたところ、
Langogoのシステムは現在アップデート中のため、パケットパックを購入してから有効化されるまで少し時間がかかります。その間、eSIMでの翻訳やホットスポット機能の安定性も多少影響される可能性があります。近日中のアップデートで正常な状態に戻ると思います。正常な状態では、パケットパック購入後、すぐに有効化される予定です。
とのことでした。今のところ、パケットパック購入後、有効化されるまで(ホットスポット機能がONにできるようになるまで)具体的に”何時間かかる”と明言できませんので、使いたい予定が決まっていれば早めにパケットパックを購入しておくことをおすすめします。
LangogoのWi-Fiに接続する際は、PCやスマートフォンなどの設定画面からLangogoの「モバイルホットスポット」画面に表示されているネットワーク名を選択し、パスワードを入力してください。
パケットパックを使い切ると、Langogoのホーム画面に「今日の利用可能なデータ容量を超えしました(日本語がちょっとおかしい)」と表示され、通信が2G(通信速度が遅くてほぼ使えないレベル)に制限されます。
モバイルホットスポット機能をONにすると、バッテリーの消費が早くなりますので、海外旅行などで使う場合はモバイルバッテリーを用意していくことをおすすめします。
※試しにLangogoのWi-FiにPCをつないで2時間半(500MB)使ってみたところ、Langogoのバッテリーは使用開始時85%→41%になりました。(バッテリーの消費率は利用状況によって異なりますので参考にしてください。
オフライン翻訳にも対応
Langogoは、英語、中国語、韓国語、日本語のオフライン翻訳にも対応※しているので、インターネットに接続しなくてもこの4か国語であれば翻訳が可能です。
オンライン翻訳とオフライン翻訳は、音声翻訳画面の右上に表示されているスイッチで切り替えられます。

切り替えスイッチ。オンにするとオフライン翻訳になります
オフライン翻訳機は、通常の翻訳ボタンは使えませんので注意してください。翻訳画面に表示されている国旗のアイコンを押しながら話すことで、設定したもう一つの言語に翻訳してくれます。

通常と翻訳の方法が変わります
ただし、オフライン翻訳の翻訳精度はオンライン時の3割程度とかなり低いです。
同じ文章をオンラインとオフライン両方で翻訳してみました。

オンライン翻訳

オフライン翻訳
「これまでの機械的な音声をできる限り自然にすることで翻訳と話し方の両方において正しく自然な会話を実現できるようにした製品」という長めの文章を翻訳してみました。オンライン翻訳では正確な英語の文章に翻訳されていますが、オフライン翻訳ではそもそも音声認識がうまくいっていないので、翻訳された文章も不正確なものになってしまっています。
このようにオフライン翻訳では、単語やかなり短い文章であればある程度正確な翻訳が期待できますが、長い文章の場合は正確に翻訳することはほぼ無理です。また、オフライン時は音声の認識性能もかなり低下するので、そもそも言葉を正確に聞き取ってくれないこともあります。
オフライン翻訳にはあまり期待せず、インターネットに接続できない場所でどうしても翻訳が必要なとき、応急的に使用するためのものと思っておきましょう。
※オフライン翻訳に関する情報屋画像はNobu様からご提供いただきました。ありがとうございました!
※要注意!
オフライン翻訳機能があるのは、2019年7月以降に出荷された製品のみです。それ以前の製品ではオフライン翻訳機能は使えません。今後のアップデートでも以前の製品にオフライン翻訳機能が追加されることはないということです。
オフライン翻訳機能が付いた製品がどうしても欲しい場合は、Amazonで購入する前に、販売業者のスマートホーム(LangogoのAmazon販売正規代理店、GenHighの直営店舗。2019年8月現在、gogo travelという店舗名になっている→店舗名は変わる可能性あり)にオフライン翻訳機能が付いている製品かどうか質問してみることをおすすめします。
同時通訳機能あり
Langogoには「同時通訳」という面白い機能があります。
「同時通訳」マークをタップすると、同時通訳画面が表示され、
中央の「タップして開始します」をタップすると、同時通訳が始まります。
同時通訳中は、翻訳ボタンを押す必要はありません(同時通訳画面で翻訳ボタンを押しても反応しません)。
話した言葉を自動的に認識して、設定した言語に翻訳してくれます。
▼「同時通訳」の使い方については以下の記事で詳しく解説しています。
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翻訳機Langogo Genesis開封レビュー!初期設定方法と使い方
Langogo Technology(中国)が販売している翻訳機「Langogo(ランゴーゴー)」がトライ翻訳機編集部に届きました!※日本発売:2019年5月 この記事では、Langogoの箱開封~使 ...
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いちいち翻訳ボタンを押して翻訳する必要がないので、外国人と長く話したいときに便利な機能ですが、文章の頭の部分が認識されないことが多く、いまのところ実用レベルには達していないと思います。
今後のアップデートで改善されればうれしいです。
AIアシスタント機能(Euri)あり
Langogoでは、AIアシスタント機能「Euri(読み方:ユーリ?)」を使うことができます。(2019年8月現在、日本語未対応)
Euriとは、音声で話しかけるだけで、天気や近くのレストランなど、海外旅行時に役立つ現地の情報を提供してくれる機能です。
Euriを使うには、ホーム画面を右から左にスワイプして、「Euri」の表示をタップします。
Euriの画面を起動すると、英語で「Some things you can ask me」または中国語で「你可以这样问我」(意味:こんな風に尋ねてみてください)というメッセージと一緒に、Euriに対する質問の例が表示されます。
画面の一番下には、黄色い円(ボタン)が表示されるので、これをタップしていろいろな質問をすると、Euriが答えてくれたり、調べ物をしてくれたりします。
具体的には、以下のような質問やお願いに応えてくれるようです。
- 為替レートを知りたい(How much dollars is ¥100?)
- 天気を知りたい(What's the weather like today?)
- 近くのレストラン/ホテル/アトラクションを知りたい(Find the nearest restaurant/hotel/attraction.)
- 「ホットスポット」機能をONにしたい(Turn on hotspot)
試しに、日本でEuriを使ってみました。(日本語には対応していないので、英語か中国語で話しかける必要あり)
今日の天気は?(What's the weather like today?)と聞くと…
現在地の今日の天気と週間予報を教えてくれます。
近くのレストランを探して(Find the nearest restaurant.)とお願いすると…
近くのレストラン情報を教えてくれました。
日本のレストランもしっかり表示されますが、画像や住所が表示されるだけで、地図が表示されたりナビをしてくれたりするわけではないのであまり実用的とは言えません。


EuriはiOS(iPhone)で言うSiri、Androidで言うGoogleアシスタントの簡易版のような機能なので、スマートフォンを持っていない方にとっては便利ですが、スマホを持っている方にはほとんど必要ない機能かもしれません。
でも、Euriの便利な点は、翻訳用のグローバルデータ通信で使えるというところです。(パケットパックを購入しなくても使える)
そこで、海外旅行時に”スマホで近くのレストランを検索したいけど、一日分のパケットを使い切ってしまった…」などというときにも、Euriを使って調べればさらにパケットを購入しないで済みます。
※要注意!
2019年8月現在、Euriは日本語未対応です。(英語、中国語簡体字のみ対応)
日本語対応が実現したら、使い勝手を詳しくレビューします!!
翻訳履歴をエクスポートできる
Langogoでは、翻訳履歴をエクスポート(出力)することもできます。
エクスポート方法は
- Eメールでのエクスポート
- 携帯電話でのエクスポート
の2種類です。実際に試してみました。
Eメールでエクスポートする
設定画面→「翻訳履歴をエクスポートする」から、「Eメールでエクスポートする」を選択します。
メールアドレスの入力画面が表示されるので、翻訳履歴をエクスポートしたいメールアドレスを入力して「はい」を選択してください。
その後、「メールアドレスが間違っていないか確認してください」という画面が表示されるので、しっかり確認してから「送信」をタップします。
すると、op-msg-noreply@langogo.aiから、指定したメールアドレスにPDFファイルの添付されたメールが届きます。
PDFファイルを開くと、Langogoでの翻訳履歴がすべて表示されます。
携帯電話でエクスポートする
携帯電話でのエクスポートはもっと簡単です。
「携帯電話でエクスポートする」を選択すると、QRコードが表示されるので、QRコードの読み取りに対応しているスマートフォンのカメラで撮影します。
すると、そのままLangogoでの翻訳履歴がプリントされたPDFにアクセスできます。

サポートが迅速・丁寧【Amazonで購入した場合】
LangogoのAmazon販売代理店、GenHighの担当者さんによると、操作が分からない、動かないなどの問題があった場合、サポートを受けてくれるとのことです。
サポートを受けたい場合、AmazonのLangogoの販売店舗ページから質問してください。(Amazonで購入した場合)
質問方法
Amazonの「注文履歴」から購入した商品のページを開き、”この商品は「gogo travel」(店舗名は変わる可能性あり)が販売し、Amazon.co.jpが発送します。”という表示を見つけてください。(カートに入れる・今すぐ買うボタンのすぐ下にあります)
店舗名を選択すると、店舗のページが表示されて、「質問する」のボタンから店舗に連絡ができます。
実際に、パケットパックについて分からないことがあったのでgogo travelに質問してみました。
8/16(金)10:18に質問を送ったところ、同じ日の18:49に返信あり。とても迅速な対応です。
中国の会社のため、日本語の表現に多少怪しいところはあったものの、非常に丁寧に質問に答えてくれました。
メッセージの最後には、
閉店は最後まで責任をもって全力でサポートしますので、そのほかの質問と不明点がありましたら、いつ(で)もご遠慮なくお問い合わせください。
という心強い言葉もあり、非常に好感の持てる対応でした。
ただし、サポートはメールのみ。いますぐ分からないことを教えて欲しい!という場合には役に立ちません。また、文章で細かい点を伝えたくてもなかなか伝わりにくいという可能性もあります。
操作方法などについて手厚いサポートをして欲しい、という方は、電話サポートが使える富士通のarrows helloがおすすめです。

arrows helloは電話サポートあり
Langogoの注意点
Langogoには以下のような注意点があります。
- 翻訳ボタンが1つしかないことのデメリット
- 翻訳速度が遅め
- 外部スピーカーやイヤホンと接続できない
- カメラ翻訳機能はない
- 日本語のマニュアルがない
- 日本語対応が不十分
翻訳ボタンが1つしかないことのデメリット
Langogoには翻訳ボタンが1つしかないので使い方がとても簡単ですが、その反面で以下のような注意点もあります。
話した言語が間違って認識されることあり
Langogoでは、設定した2つの言語のうちどちらの言語を話しているのかをAIが自動的に判断し、もう1つの言語に翻訳してくれるようになっているので、ときどき話している言語を間違って判断してしまうことがあります。
例えば、日本語にも中国語にも「安心」という言葉があり、意味も発音もほとんど同じです。
Langogoで翻訳言語を日本語と中国語に設定し、日本語で「安心」と話してみると…
Langogoは中国語で「安心」と話していると認識し、日本語に翻訳しました。
これは分かりやすい例ですが、ときどき日本語を話したのに外国語を話したと認識されて、”話した言葉と似ている発音の外国語”→日本語に翻訳されてしまうということが起きます。
ポケトークなど、翻訳ボタンが2つついている翻訳機では…
日本語を話すときは日本語側のボタンを押す、外国語を話すときは外国語側のボタンを押すという仕組みになっているのでこのようなことは起きません。
この点はLangogoのデメリットとして覚えておくといいと思います。(ただし、時々ある程度です)
使い方の表示が日本語(システム言語)のみ
Langogoでは、翻訳ボタンを押すと画面に「話してみてください」と表示されるので、初めて使う人でも使い方が分かるようになっています。
ただし、この「話してみてください」という表示は日本語(正確にはシステム言語)でしか表示されないので、外国人には読めません。
そのため外国人にLangogoを使ってもらいたいときは、最初からシステム言語を「英語」などの外国人に理解しやすい言語に変えておくといいかもしれません。
システム言語は8言語
Langogoのシステム言語は、英語、中国語簡体字、中国語繁体字、日本語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、韓国語の8言語です。
設定→システム言語から簡単に変更できます。
ちなみにポケトークには翻訳ボタンが2つあるので、それぞれのボタンを押すと、ボタンに設定した言語で使い方の表示をしてくれます。

日本語を設定したボタンを押すと、使い方が日本語で表示される

英語を設定したボタンを押すと、使い方が英語で表示される
翻訳速度が遅め
Langogoは、翻訳速度(言葉を話してから翻訳されて相手に音声で伝わるまでの時間)が若干遅めです。
Langogoの翻訳速度を、翻訳速度が速い翻訳機「ポケトーク」や「ili(イリー)」と比較してみました。
WiFi接続時 | グローバルSIMで通信 | |
Langogo | 2秒程度 | 3秒程度 |
ポケトークW | 0.7秒程度 | 1.2~1.5秒 |
ili(オフライン翻訳機) | 最速0.2秒。ただし文章が長くなるほど時間もかかる |
※話し終わってから、翻訳された音声が流れ始めるまでの時間
Langogoの翻訳速度はWi-Fi接続時で2秒程度、グローバルSIM通信時で3秒程度と、ポケトークWやiliと比較して遅めです。
この原因は、Langogoには翻訳ボタンが1つしかないことにあると思います。
Langogoでは、音声を入力した後、この言語はどちらの言語なのか?ということをAIが判断する必要があるので、その分他の翻訳機より翻訳までに時間がかかってしまうという訳です。
LangogoとポケトークWの翻訳速度を動画にしてみましたので、体感速度としてどれくらい違うのか参考にしてみてください。
▼WiFi接続時の翻訳速度(Langogo)
▼WiFi接続時の翻訳速度(ポケトーク)
▼グローバルSIM通信時の翻訳速度(Langogo)
▼グローバルSIM通信時の翻訳速度(ポケトーク)
翻訳機を使って外国人と話すとき、翻訳されるのを待つ時間は意外とストレスになりますので、この点はLangogoのデメリットです。
外部スピーカーやイヤホンと接続はできない

ポケトークWはBluetooth接続対応
Langogoにはイヤホンジャックがないので、イヤホンやスピーカーを有線で接続することはできません。
また、Bluetooth接続にも対応していないので、Bluetooth対応のイヤホンやスピーカーの接続もできません。
そのため、プレゼンやスピーチなど、大勢の外国人を相手に翻訳機を使って話したいという場合には適していません。
カメラ翻訳機能はない

画像は富士通のarrows hello
カメラ翻訳機能とは、カメラで撮影した画像の中に含まれているテキストを、別の言語にテキストで変換してくれる機能です。
最近ではカメラ翻訳機能を搭載した翻訳機も増えてきていますが、Langogoにはカメラがないので、カメラ翻訳機能はありません。
カメラ翻訳機能のある翻訳機が欲しい場合は、富士通のarrows helloやTAKUMI JAPANのeTalk 5の購入をおすすめします。
スマホがあればカメラ翻訳機能は必要ない?
ポケトークWなど、現在販売されている多くの翻訳機には、カメラ翻訳機能は付いていません。
カメラ翻訳機能を備えている翻訳機は、「KAZUNA eTalk 5」と富士通の「arrows hello」など少数です。
その大きな理由は、カメラ翻訳機能を使えるようにするには翻訳機本体にカメラを搭載することが必要で、カメラを搭載すると翻訳機の本体が大きく、重くなってしまうからです。
もう一つの理由は、そもそも音声翻訳機にはカメラ翻訳機能はあまり必要ないものだからです。
翻訳機や翻訳アプリは、外国人とコミュニケーションをとるためのものですが、スムーズなコミュニケーションのためには、外国人と会話をする必要が生じたとき、「相手をなるべく待たせずに瞬時に使う」ことができなければいけません。翻訳アプリがあっても音声翻訳機が必要なのはこのためです。スマホの翻訳アプリの場合は、「スマホを取り出しアプリを起動して翻訳を始める」という一連の手間が生じますが、音声翻訳機は音声を翻訳することに特化したつくりになっているため、ボタン一つですぐに翻訳が始められるようになっています。
一方、カメラ翻訳機能は文書や看板、メニュー表などどこかに書かれている文字を翻訳するための機能で、翻訳する場合に相手を待たせてしまうことをあまり気にする必要はありません。スマホを取り出して翻訳アプリを起動し、カメラ翻訳をする時間は十分にあるので、スマホを持っている方であれば「Google翻訳」などスマホの翻訳アプリで利用できるカメラ翻訳機能を使うだけでも十分です。
スマホを持っている方が翻訳機を選ぶ場合は、以上の点を考慮して、カメラ翻訳機能がない分サイズが小さくて機能もシンプルな翻訳機を選ぶか、eTalk 5のようにカメラ翻訳機能がある分サイズの大きい翻訳機を選ぶかを判断してください。
日本語のマニュアルが同梱されていない
当サイトでは、Langogoを2019年7月にAmazonで購入しましたが、その時点でLangogoの箱には日本語のマニュアルは同梱されていませんでした。
GenHighの担当者さんにお聞きしてみたところ、今後日本語のマニュアルを同梱する予定はあるということでしたが、具体的にいつ頃になるかは分かりません。(Langogoを購入して、日本語のマニュアルが同梱されていた!という方がおられましたら、このページ一番下のコメント欄から教えて頂けると助かります)
※Nobさんから、日本語のマニュアルが同梱されていた!という情報をいただきました(2019年9月6日)。情報提供ありがとうございます!詳しくは▼のコメント欄を参照してください。
Langogoの日本語マニュアルが見たい方は、以下のURLから見ることができます。https://bit.ly/2XZAaCv
翻訳言語の検索ができない
Langogoは104言語に対応しているので、翻訳言語を探すのがちょっと大変です。
そのため翻訳言語選択画面では、言語の検索ができるようになっているのですが、この検索機能が実際には使えません。
”役に立たない”という意味ではなく、本当に”使うことができない”んです。
検索窓をタップすると、キーボードが表示されますが、このキーボードは英語キーボードです。日本語キーボードに変更することはできないので、日本語で検索はできません。

Englishと入力しても何も表示されない
そこで”English”など、英語で検索しようとしても、言語の名前自体は日本語でしか登録されていないようなので、検索自体がそもそもできません。
この点はアップデートで改善していただければうれしいです。
まとめ
以上、Langogoの詳細レビューでした。


Langogoは、中国メーカーが開発・販売している翻訳機なので、使いやすさという面では、日本の企業が開発にかかわっているポケトークWやarrows hello、eTalk 5など比較すると若干劣ります。
でも、翻訳対応言語が多いのは何にも勝るメリット。
他の翻訳機では対応していないことの多い、
ウクライナ語(ウクライナ)、クメール語(カンボジア)、ジャワ語(インドネシア)、シンハラ語(スリランカ)、スロベニア語(スロベニア)、スンダ語(インドネシア)、テルグ語(インド)、ネパール語(ネパール)、フィリピノ語(フィリピン)、ブルガリア語(ブルガリア)
に対応していて、音声出力も可能
なので、以上の言語の翻訳機を探している方には、Langogoがおすすめです。また、海外用のWi-FiルーターとしてもLangogoは優れもの。
Langogoのパケットパックは非常に安い料金で購入できるので、海外用のWi-Fiルーターをレンタルするよりもお得になる場合が多いです。
海外用のWi-FiルーターとしてLangogoを持っていき、必要な時だけ翻訳機として使うという使い方もおすすめです。
